【ヒットの予感】 汗取りインナー <「Salalist」> ニーズに応え、品ぞろえ拡大(2024年3月14日号)

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脇の部分に汗取りパットを付けた

脇の部分に汗取りパットを付けた

 千趣会は2月22日、汗取り機能のあるインナーシリーズの品ぞろえを拡大した。新シリーズは、吸水と速乾の機能と、デザイン性にこだわったという。外出需要を追い風に、SNS活用で新規ファンも取り込む考えだ。
 「Salalist(サラリスト)」は、汗による不快感や恥ずかしさといった悩みに応える、「ベルメゾン」オリジナルのインナー。吸水性と速乾性の高い生地を使用した汗取りパッドが付いているのが特徴だ。10年のシリーズ開始から、累計販売枚数は848万枚を突破したロングセラーで、長年のファンも多いという。
 同シリーズについて、「顧客からのはがきによる声をきっかけに開発した。今では類似品もあるが、当時は汗取りパッドの付いたインナーは挑戦的なものだった。発売当初はカタログの目立たない場所に掲載していた」(ベルメゾン第1事業本部スタイル&ビューティユニット檜山のぞみ氏)と振り返った。汗に関する悩みを持つ潜在的な顧客が多く、「当初計画の300%以上の売り上げ」(同)になったという。
 「ベルメゾン」の他商品と比較してレビューの数が多いことも同シリーズの特徴だ。「汗に関する悩みは恥ずかしくて言いにくい。機能性の高さに満足してもらい、『誰かと共有したい』と思ってもらえたのではないか」(同)と分析した。
 同シリーズは、細かいニーズに合わせて、形やパッドの位置を変えた複数の商品展開をしている。今年は、特大サイズの汗取りパッドの付いた「大汗さん」シリーズの品ぞろえ拡大と、吸水性と速乾性をさらに向上させた「瞬間肌サラリスト」を新たに発売した。外出需要やシアートップスなどの流行に合わせて、通常のインナーと同じように見えるデザインにこだわったという。
 発売からの手応えについては、「まだ寒い日も多い中での発売だったが、リピーターが多く、1人で2~3点買う傾向がある」(同)と話した。カタログとECサイトでは同程度の売り上げになっているが、ECサイトでは新規顧客が多いという。
 同シリーズは9月末までの販売を予定しているが、更年期のニーズの高さを受け、一部商品の通年販売を検討しているという。
 「レビューを丁寧に受け止め、細かく対応して種類を増やしていけるのは通販ならではだと思う。着用することでより快適に過ごしてもらえることをアピールするために、SNS活用も注力していく」(同)と意気込んだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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