【千原弁護士の法律Q&A】▼376▲ 消費者契約法改正への対策は?(2023年2月16日号)

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<質問>

 宣伝講習販売を行っています。今回、消費者契約法が改正となり、霊感商法によって契約した場合の取消権の行使期間が大幅に延びるといった情報を知りました。当社のようにお客さまに直接アプローチして販売する業態には、どのような影響が考えられるか、また対策を教えてください。(宣伝講習販売会社社長)

<回答> 高額商品の販売は今まで以上に配慮を

 消費者契約法の改正ですが、統一教会問題を踏まえ、消費者契約法が規制する霊感商法が行われた場合の取消権が、契約締結から5年→10年へ、被害に気づいてから1年→3年にそれぞれ伸長される、といった内容となっています。改正法は22年12月10日に成立し、今年の1月5日から施行されました。

 「業界への影響」ですが、まず、根本的な話として、改正法は、「施行された後の取引」に適用され、施行前の取引には遡らないので、実際に影響が出るのは、施行後3~5年経過以降になると思います。
 単に「世間に対するインパクト」という点が大きい改正内容だと思います。

(続きは、「日本流通産業新聞」2月16日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、約170社(うちネットワークビジネス企業約90社)の企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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