【千原弁護士の法律Q&A】▼279▲ デート商法規制できる法的裏付けはないか?

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〈質問〉

 私はネットワークビジネス(NB)企業の法務担当をしており、会員に対して、法律を守ってビジネスをするように、いつも注意喚起をしています。最近、あるグループにおいて、いわゆるデート商法的なクレームが多くなってきたのが気になっています。たとえば若い女性が、男性リーダーと恋人のような形で交際をして、その中でNBに誘われた、というようなものです。私としては、問題のある勧誘だと思い、会員に対し、強く禁止の指導をしたいのですが、特定商取引法を見ても禁止の根拠の規定がなく、困っています。男女の恋愛感情を利用するようなリクルートが問題であることの法的な裏付けがないかを教えてもらえればと思います。(NB会社法務担当者)

〈回答〉 消契法で明確に禁止。厳しい指導すべき

 ご質問の件について、最も直接的な根拠は、2019年6月から改正内容が施行される「消費者契約法(以下消契法)」となります。

 改正消契法では、(1)社会生活上の経験が乏しい人が(2)勧誘者に恋愛感情を抱き、勧誘者も同じ感情と誤って信じていることを(3)勧誘者(事業者)側が知りながら(4)契約を結ばなければ勧誘者との関係が破綻すると告げる行為を、「取消可能な行為」に追加しました。

(続きは、「日本流通産業新聞」2月21日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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