【19年の市場動向を大胆予測】〈EC〉

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 通販市場も訪販市場も先を読むのは難しい。ただ、新年といっても19年は18年の延長であり、新たな動きの兆しは、どこかに現れているはずだ。本紙記者が「通販」「EC(ネット通販)」「訪販」「NB(ネットワークビジネス)」の分野別に、19年の新たな動きを大胆に予測する。元号が変わり、新時代の到来を感じさせる19年、成長路線を猪突猛進するためのヒントにしてほしい。

■□■
【EC】
〈猫も杓子も”D2C”〉大手企業がEC強化の旗頭に

 米国から来たビジネスモデル「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」を掲げ、ECを強化するメーカーが急増しそうだ。米国では新興企業が市場を開拓する際に大手とは異なる戦略として「D2C」を採用するケースが多い。しかし、日本では大手企業がいち早く「D2C」を掲げている。
 そもそも「D2C」とは、ネットを主な販売チャネルとし、顧客から得たデータを生かして商品力に磨きをかけたり、ネットの特性を生かしてこれまでにない購入体験を提供したりするビジネスモデルだ。単なるメーカー通販とは異なり、顧客とダイレクトにつながることで商品やサービスの付加価値を高める手法を指す。
 昨年から大手メーカーが次の戦略として「D2C」をうたい始めている。資生堂やオルビスも「D2Cブランド」を立ち上げた。大手メーカーがECを強化する中、米国で注目を集めている「D2C」を新たなコンセプトとして採用しているようだ。
 日本では大手が掲げることで「D2C」が浸透していきそうだ。もちろん大手企業だけでなく、多くの新興企業が「D2C」を掲げている。最近では「メーカーEC=D2C」と説明しているケースも目立つ。

(続きは、「日本流通産業新聞」2019年1月10日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ