ビックカメラ 21年8月期/EC売上1564億円/8.9%増収、事業成長続く(2021年10月21日号)

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 ビックカメラグループの21年8月期の連結EC売上高は、前期比8.9%増の1564億円だった。EC化率は同1.8ポイント増の18.8%に上昇した。コロナ禍の影響で実店舗の減収が続く中、EC事業の存在感が増している。
 EC売上高は、19年8月期からの2年間でおよそ1.5倍に拡大した。好調なEC事業について「大きく伸長した前年を上回ることができた。収益の可視化により利益率も改善している。今後、一層の事業拡大を目指していく」(木村一義社長)と手応えを示した。
 販売規模の急拡大に対応するため設備投資も続けている。9月には旗艦物流拠点である千葉県の「船橋センター」に自動化設備を導入した。「センターの出荷キャパシティーは倍増する見通し」(同)だとしている。
 ラストワンマイルにおける顧客接点の強化も注力点に挙げた。配送子会社のエスケーサービスによる設置・工事サービスの提供範囲拡大などを通じ、物流の内製化を進めていく。
 商材では、テレワークの浸透や巣ごもり需要の影響により、パソコンなどの情報通信機器や生活家電が前年に引き続き好調だった。
 連結売上高は同1.6%減の8340億6000万円だった。22年8月期の売上高は8060億円を見込んでいる。
 営業利益は同51.0%増の182億1700万円、経常利益は同47.2%増の216億2900万円、当期純利益は同60.7%増の87億6100万円だった。EC事業の利益率改善も増益に寄与した。
 ビックカメラグループのEC売上高は、ビックカメラ、コジマ、ソフマップのEC売上高と、楽天ビックへの卸売り上げを合算したもの。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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