千趣会 19年12月期/営業利益7.7億円/売上総利益率は50.7%

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 千趣会が2月13日に発表した19年12月期連結業績は、営業利益が7億7200万円(前期は40億6300万円の営業損失)だった。直輸入コストの見直しや仕入れ・在庫とKPI管理の運用を始めるなど、原価率の大幅な改善で売上総利益を高めた。当期の売上総利益率は50.7%となり、前期比8.1ポイントの改善となっている。
 売上高は前期比21.3%減の891億5000万円だった。セグメント別の売上高によると、「通信販売事業」の売上高は前期比29.1%減の613億円。営業損失は8億500万円(同56億3300万円の営業損失)だった。
 通販事業の構造改革に伴い、事業規模の適正化を図った。さらに、連結対象だったフィールライフを清算。モバコレ、ベルネージュダイレクトは売却により連結除外となったことから、通販事業は大幅な減収だった。
 通販事業における在庫回転月数は3.5カ月で前期比0.9カ月改善。年間購入者数は237万9000人で、前期比27万1000人の減少。年間新規購入者数は56万5000人で、同5000人の増加だった。
 ディアーズ・ブレインを中心とした「ブライダル事業」の売上高は、同6.7%増の206億7600万円。営業利益は同3.3%増の9億7100万円だった。
 物流やコールセンター業務を受託する「法人事業」の売上高は同7.8%減の47億5700万円。営業利益は同5.6%増の3億5800万円となった。
 原価率の改善は、取引先との取り組みを深化したほか、直輸入コストを適正化。売上高・売上総利益率・仕入れ・在庫を連動させた調達と、KPI管理の運用を始めた。
 販管費は同15.2%減の444億800万円だった。運賃および荷造費は同20.1%減、販売促進費は同11.6%減、給料および手当は同25.1%減だった。売上高販管費率は49.8%となり同3.6ポイント増えた。
 経常利益は14億1800万円(同42億7700万円の経常損失)、当期純利益は81億8200万円(同60億2700万円の当期損失)だった。本社の土地・建物など固定資産の売却益と投資有価証券の売却益を計上したことで、大幅な純利益を計上した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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