〈京阪グループの経営資源生かし新規獲得へ〉ビオ・マーケット 中西基之社長/オーガニックを前面に押し出した戦略を

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

中西基之社長

 京阪電鉄グループで食品宅配「ビオ・マルシェ」を展開するビオ・マーケット(本社大阪府、中西基之社長)が、京阪グループの経営資源を生かした新規会員獲得に力を注いでいる。グループの食品スーパーで有機野菜の販売コーナーを設置し、認知向上につなげる。宅配やネット通販の商品ラインナップに百貨店のデパ地下商品を組み込むことも想定。高齢化する百貨店の顧客に対し、デパ地下商品の宅配ニーズも視野に入れる。今後の事業展開について中西基之社長に聞いた。

 ─京阪電鉄がビオ・マーケットを買収するに至った経緯について聞きたい。
 ビオ・マーケットは、会員制宅配事業と小売店などへの卸売りが主力事業だ。卸先の一つが京阪電鉄グループである京阪百貨店だった。百貨店の食品売り場にオーガニック野菜の販売コーナーを設けて販売している。 
 昨年、31周年を迎えた。創業者の関信雄会長が60代の中盤に差しかかり、将来の方向性を模索する中で、同じ大阪に本社を置き、オーガニック食品に力を入れようとしていた京阪グループの傘下に入ることを決めた。「オーガニックに対する思いが同じだった」ということに尽きる。
 ─京阪電鉄は事業の多角化を進めている。
 鉄道事業に加え、不動産やホテル、ショッピングセンター運営管理(プロパティマネジメント)などを手掛けている。人口減少を見据える中で、子どもを持つ親にオーガニックを提供することが付加価値になる。食品宅配を通じて、住みたい沿線作りの活性化を考えている。
 ─食品宅配市場は、ネットスーパーなどとの競争が激しい。
 現在、ビオ・マーケットは全体の売り上げの4割を卸売りが占める。京阪グループだけでなく、小売店への卸も行っている。京阪グループ入りしたことで、取引先がさらに広がり、自社でも全国の主要都市で食品宅配を展開していく。
 ─食品宅配の新規会員はどのように開拓しているか。
 インターネット広告やリアルイベントによる集客が主力だ。特に、ロハスなどをコンセプトにしたイベントに、マルシェという形で出店する形態での獲得効率がいい。
 昨夏は、天候不順の影響で野菜の店頭価格が高騰し、ネットで有機野菜を求めるネットユーザーが増えた。そのため、比較的安価なお試し野菜セットの注文が集中したようだ。しかし、2度目の購入の際に「定期宅配の会員になりませんか」とアプローチすると、購入しないケースが目立った。一方で、イベントなど対面で説明をする会員は継続して購入してくれる人が多い。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ