〈愛しとーとが事業拡大〉今期、海外で通販開始/売上150億円目指し、新社名で再出発

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一般消費社も入れるバイキングレストラン「愛しとーと」

一般消費社も入れるバイキングレストラン「愛しとーと」

 健康食品・化粧品通販の愛しとーと(旧社名HRK、本社福岡県、岩本初恵社長)は今期(15年9月期)中に、海外での通販展開を本格化させる。12月中に台湾に支店を開設する計画だ。今年7月に稼働した物流センター、コールセンター、工場などを併設した唐津支店では、スタッフの数を増やしている。10月にはHRKから「愛しとーと」に社名変更した。岩本社長が出演するテレビCMのセリフを社名にしたため、顧客への浸透は早く、ブランディングが進んでいる。今期売上高は前期比76・5%増の150億円を目指している。

1年で社員数が2倍に

 同社はコールセンターや発送業務などを外部委託せず、自前体制にこだわっている。近年は注文が殺到したときに電話を取りこぼしたり、発送業務の人手が足りないことが課題となっていた。
 7月に開設した唐津支店は総床面積が約4700万平方メートル。工事費や雇用などを含め、数十億円規模の投資を行った。ほとんどを内部留保でまかなったという。
 唐津は岩本社長の出身地。雇用を増やし、経済を活性化させて事業拡大を目指す。唐津支店は最大300人を雇用する体制で運営している。唐津支店開設と同時期に、博多駅周辺にも新しいコールセンターを開設している。
 売上高は創業以来上り調子が続き、利益も順調に出ているという。しかし、2期前の13年9月期は、前期比4・2%減の77億6000万円となった。
 減収した理由について、「通販事業に対する費用と労力を、唐津支店開設をはじめとした地域貢献活動に充てたため」(広報)と説明している。
 13年度に策定した5カ年計画では、18年9月期までに売上高300億円を目標にしていたが、唐津支店の雇用促進と運営を最優先とする方針に転換し、計画はいったん中止した。
 12月現在、唐津で約200人を新規採用した。唐津支店開設前の社員数は約200人。1年間で社員数が倍増した。この間は投資期間と考え、利益はほとんど出ていないとしている。

(続きは本紙12月11日号で)

唐津支店の外観

唐津支店の外観

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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