【中堅NB各社、トレーニングに注力】 研修強化で提案スキル向上へ/学びの機会増やして製品力訴求(2025年4月10日号)

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 サプリメントや化粧品の販売が主力のネットワークビジネス(NB)では、コンプライアンスに基づいた提案スキルをより高めるため、トレーニングに力を入れる企業が増えている。ニナファームジャポン(本社東京都)は、大阪・関西万博のゴールドパートナーである仏・ニナファームの出展を記念したトレーニングを実施。ペレ・グレイス(本社東京都)は、タイトル維持を重点にした戦略を加えたほか、グループワーク主体の新しいトレーニングを始めたり、地方に特化した研修旅行やイベントを行ったりしている。独自性のある成分を使った自社製品と研修の強化で事業をスタートした新興企業も目立つ。

■万博出展を現場の好機に

 ニナファームジャポンは、仏・ニナファーム社のフランスパビリオン出展でフィールドの機運を高めている。フィールドではすでに仏・ニナファーム社における高い品質と製品開発力を強みにした提案を行っている。
 5月からはニナファームジャポンの事務局によるスペシャルイベントをパビリオンで開催する。仏・ニナファーム社が取り組むマイクロバイオータ研究の「高山・砂漠・海洋・宇宙」をテーマに4回開催する予定で、1回あたり100人の参加を見込む。先行して3月と4月には東京・大阪・福岡で「万博活用ミーティング」を開催し、モチベーションアップを図った。「できるだけ会員との接点を増やすことで、当社のことを深く知ってもらう機会を増やす」(同社)とする。
 ペレ・グレイスは、タイトル制度に対する会員の考え方を一新するために、さまざまな取り組みを行う。
 以前のキャンペーンはタイトル昇格が目的となっていたが、今後は保有するタイトル維持を主眼に据え、本社が評価する方針を加えた。人と人との関わりに大事に、紹介者を含めてきちんと組織をフォローすることを目指す。「キャンペーン達成のために製品を購入するのではなく、適正で安定した流通につなげたい」(同社)。
 トレーニングにも力を注ぐ。24年12月から本社主催の「事業説明会」を2カ月にわたり6都市で行った。会員が「伝える力」を得るため、今年2月には独自成分の「ハイブリッドプロテオグリカンBABS」の可能性をテーマにした特別講演を盛り込んだ「1Dayトレーニング」を東京・名古屋・福岡で実施。トレーニングは組織の垣根を越えた5~6人のグループワーク形式で、進行役をリーダーに任せて各自の課題を把握できるような仕組みを取り入れた。
 地方の組織拡大に向け、地域に特化したイベントも初めて開催している。イベントの第1弾は自社のサプリメント原料の産地である北海道に研修旅行ツアーを組んだ。
 現地のリーダーが先行して小規模のミーティングを重ねており成果が出ているという。ツアーの前段として「北海道フロンティアミーティング~ペレ・グレイスの未来構想~」を開催。「地方における会員組織の拡大を、リーダーをはじめとした会員任せにせず、本社が一体となって広げることで成功事例を目指したい」(同社)としている。


■自分をブランディング化

(続きは、「日本流通産業新聞 4月10日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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