民放キー局による通販事業の15年4―9月期(中間期)売上高は、5社とも前年同期比増収を確保した。主力となる平日午前の通販枠に大きな変更はなかったものの、テレビ通販では比較的高額な価格帯の家電やジュエリーが順調に推移した。売上高および増収率ともトップはディノス・セシールで、中間期の売上高は前年同期比27・0%増の60億2900万円だった。
日テレ、収支改善
前年中間期は消費増税による反動や番組編成の影響で、日本テレビ、TBS系のグランマルシェ、テレビ朝日系のロッピングライフが減収となったが、今期は3社とも前年同期を上回った。
日本テレビの中間期における通販事業の売上高は、前年同期比6・2%増の47億8900万円だった。費用を差し引いた収支は同40・9%増となる4億5100万円。売上高が堅調に推移したとともに、前年9月末で終了した深夜通販枠の制作費がかからなかったことから、大幅に収支が改善した。中間期の収支額としては過去5年間で最高となっている。
商品別では美容機器やジュエリーが売れ筋だった。毛穴ケアの美容機器「アクアエステソニック2」が全体の売り上げトップとなったほか、ジュエリーはダイヤやパールをあしらった10万円近い商品が動いた。
通期の売り上げ目標は開示していないが、前期実績となる90億8200万円はクリアする見通し。前期は第1四半期に消費増税の反動で苦戦しており、その影響は払拭できているからだ。
下期の立ち上がりは堅調な売り上げ推移となっているようだが、事業局の方針として収益確保を優先。当面は前期の収支額である4億3700万円のクリアを狙う。
続きは「日本流通産業新聞」12月10日・17日の合併号で)
民放キー局の通販売上高/中間期は5社とも増収/家電やジュエリーが順調
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