【次代を担う企業の「EC戦略」】第29回〈楽待(上)〉 アナログで閉鎖的な不動産業界をインターネットで変革(2021年10月28日号)

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 事実は小説よりも奇なり。物件掲載数首位の投資用不動産サイト「楽待(らくまち)」を運営するファーストロジックの創業の経緯を知ると、そんな言葉が脳裏を占める。
 創業者代表の坂口直大氏は大学卒業後、システム開発企業に身を投じた。システムエンジニア(SE)を目指し残業も多い日々も業務に没頭した。そんなある日、先輩から「SE35歳定年説」を聞かされた。
 「IT業界は技術の移り変わりが激しく35歳を過ぎると、技術的にも体力的にもついていけなくなる」
 当時囁かれていた「説」だった。坂口氏は「自分も35歳を過ぎたらホームレスになる可能性があるかもしれない。衝撃的だった」。
 時を同じくして坂口氏はもう一つの衝撃に襲われた。「肺癌」の診断を下された(実は誤診で結核。1年間の通院で快方に向かった)のである。二つの衝撃に、「どうやって残りの人生を生きていけばいいのか、多少なり世の役に立つ生き方はないかと思い悩んだ」と振り返っている。23歳の時である。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月28日号で)

【著者プロフィール】
千葉明(ちば・あきら)氏
 1949年群馬県生まれ。明治大学政経学部卒業後、1973年4月、日本短波放送(現日経ラジオ社)入社。1976年5月、経済評論家・亀岡大郎氏に師事。1982年6月、独立、(有)オフィスエーシー設立。そして自営のいまも、新聞・雑誌の原稿作成、書籍上梓、講演活動に従事。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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