「すぐ働けて、すぐお金がもらえる」枠組みをコンセプトに、タイミーは2018年8月にスタートした。
時まさに「少子高齢化」の進捗に伴う「人手不足」という問題が、喫緊の課題として取り沙汰されていた。「時流」がタイミーにフォローの風となったことは間違いない。しかしそれだけでは、この間の急成長ぶりは語りきれない。
小川代表は、こんなことを口にする。
★「一種の賭けでもあったが…」。19年にユーザー層の多くを占めていた20代前半と同年代の人気女優:橋本環奈を起用したテレビCMが好評を博した。
★「当初は飲食業を、アルバイト先として重点的に開拓していた」。繁閑の波がある一方で、慢性的な人手不足を抱えていた飲食業界はタイミーにとってはマッチした業界だった。
★「原則、マッチングに介入はしないが…」。正直、疑問を感じた。表現の是非はともかく、誰でも容易にできる仕事ならミスマッチは生じない。だがそれなりの業務スキルや経験が必要な仕事もあるはず。「案件掲載時のスキル設定、相互評価制度で対応している」。企業側に、案件掲載時にスキル・経験を具体的に記載してもらう。タイミーを介しての勤務後には、ユーザー・企業(店舗)双方に相互評価をしてもらう。
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月27日号で)
【著者プロフィール】
千葉明(ちば・あきら)氏
1949年群馬県生まれ。明治大学政経学部卒業後、1973年4月、日本短波放送(現日経ラジオ社)入社。1976年5月、経済評論家・亀岡大郎氏に師事。1982年6月、独立、(有)オフィスエーシー設立。そして自営のいまも、新聞・雑誌の原稿作成、書籍上梓、講演活動に従事。
【次代を担う企業の「EC戦略」】第24回〈タイミー(下)〉 上場という明確な目標設定が従業員の目標にも
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