【受賞店に聞く】 〈カラーミーショップ大賞2019 優秀賞〉山本食品オンラインショップ/EC売上、前期比265%増

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山本豊社長

山本豊社長

 ワサビの加工・製造・販売を手掛ける山本食品(本社静岡県、山本豊社長)は9月、カラーミーショップ大賞にて優秀賞を受賞した。17年12月期の売上高は820万円だったが、SNSの口コミにより販売商品の認知度が向上。積極的なメディア露出も奏功し18年12月期のEC売上高は前期比265%増の3000万円だった。現在も数字は伸びており、19年8月末時点で5000万円の売上高となっている。
 ECサイトの利用者は男女比率が半々で、35~45歳の層が厚い。EC事業を本格的に展開する以前は、リピート購入者の電話による受注が多かった。
 山本食品がEC事業に本腰を入れたのは16年。売り上げの拡大に向け、Webクリエイターである村越崇仁氏のサポートを受けながら運営の強化に乗り出した。16年12月期時点のEC売上高は約700万円だった。
 現在は月に2回、丸1日かけて村越氏とEC担当者全員で会議を行う。2週間ごとの売り上げ数値などをグラフにしてまとめ、今後の戦略を練っている。
 グラフではサイト流入の検索ワードもまとめている。「従来『わさび漬』というワードで設定していたのを、SEO対策で『わさび漬け』というワードにしたところサイト流入者が増えた。実店舗の運営とECは別物だと肌身で感じている」(山本社長)。
 同年、「わさびを、もっと、おもしろく」というタグラインを策定した。「当初は卸販売も幅広く展開していた。自社ECサイトより商品供給先である外部ECサイトでの売れ行きが好調だったことなどから、自社のブランディングを強化しなくてはと考えた」
(同)。
 従来「わさび漬」を販売の中心に置いてきたが、「わさびを、もっと、おもしろく」するために、ワサビを用いた調味料などの開発に着手。
 本ワサビ専用おろし板鋼鮫(はがねざめ)は、同社の中で現在最も売れている商品で、ツイッターをはじめとしたSNSで口コミが拡散、全国区の複数のテレビ番組でも紹介された。
 「わさびマヨネーズ」や「わさびオイルふりかけアヒージョタイプ」など、独自の調味料も人気だという。現在は100種類ほどの商品を展開している。


【データ】 
■販売チャネル「自社ECサイト」「アマゾン」「ヤフーショッピング」
■導入システム「カラーミーショップ(ECサイト構築)」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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