【Amazon出品〈気になるトピックを徹底解説!〉】第16回 不正販売からブランドを守る

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■横行する不正販売

 アマゾンには、高額転売や偽物販売などの不正販売を行う出品者が存在しています。アマゾンも取り締まりを強化していますが、ブランドオーナーが自ら対策をしなければ、そのまま不正販売が継続されてしまうでしょう。
 最近では、国内で有名な老舗和菓子店のどら焼きが、本来700円にもかかわらず、4980円という約7倍の価格で高額転売されていることが問題となりました。購入者も、「アマゾンで販売されているならばお店側が販売を認めている」と安心して購入してしまうこともあるでしょう。
 今回の件では、お店側が販売を認めていたわけではありませんし、自ら販売していたわけでもありません。お店側がSNSで問題を公表したことから、大きな話題となりました。
 アマゾンは当初、「すぐに削除できない」とお店側に回答していましたが、賞味期限が3日と短かったこともあり、結果的に商品ページを1日で削除しました。
 お店側にとって大変迷惑な行為ではありますが、高額転売自体は基本的にアマゾンでは規約違反に該当しません。違法性も認められないのです。
 一番の問題点は、ブランドオーナーでなくても簡単に商品ページを作成できてしまうことにあるのかもしれません。ただ、購入者から低レビュー評価をつけられると、ブランド価値の低下も生じてしまいますので、お店側も注意が必要です。
 店頭で「転売禁止」の注意喚起を行うことも大切です。こうした高額転売は他にも多く存在しておりますので、被害に遭ったお店側は、ブランドオーナーとしてブランドを守るために、自ら対策をしていくことが必要でしょう。


■米国の新サービス

 米アマゾンでは、ブランドオーナーと協力する形で、偽物販売の撲滅を目的とした「プロジェクトゼロ」というサービスを、今年2月から試験的にスタートしています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」8月22日号で)

〈プロフィール〉
 比良益章(ひら・ますあき)
 2006年楽天入社、ECコンサルタント、マーケティング担当などを経験。2009年アマゾンジャパン入社、新規開拓営業、コンサルタント業務に従事し、5期連続でトップ成績を獲得。2010年アグザルファ設立、代表取締役に就任し、Amazon専門のコンサルティングを展開。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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