【EC向けサービス導入事例】第33回〈コムスクエア「コールトラッカー」〉/導入サイト フレックス/問い合わせ電話を管理

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「コールトラッカー」を導入したフレックスのサイト

「コールトラッカー」を導入したフレックスのサイト

 中古車のECを手掛けるフレックス(本社東京都、藤崎孝行社長)は14年7月、電話による問い合わせを管理するコムスクエア(本社東京都、上嶌靖社長、(電)050―3759―7198)のサービスを導入した。店舗や自社サイトにかかってきた電話による問い合わせを一括管理。営業時間外や担当者不在時の問い合わせにも対応する。対応件数は導入前と比べ約2倍に伸び、売り上げの向上にもつながったとみている。
 同社ではパーツなどを交換したカスタム仕様の中古車を取り扱う。異なる部品を使用したり改造を施したりしているため、通常仕様車との違いを問い合わせる顧客が多い。事前の電話対応が車の販売に影響を及ぼす。
 販売する中古車の価格は10万~数百万円。営業時間外の問い合わせ対応が売り上げの機会損失につながることから、サービスの導入を決めた。
 導入したサービスの名称は「CallTracker(コールトラッカー)」。問い合わせ用の電話番号を複数発行し、どの番号から問い合わせがあったかを管理する。広告やウェブメディアの効果測定のほか、電話による問い合わせの管理が可能。
 営業時間外に寄せられた電話に対し、かけ直し先の番号を記したショートメールを問い合わせ対応部門やスタッフに自動送信。即座に電話をかけ直すことで、顧客へ対応できるようにした。
 中古車の在庫保管や引き渡しは全国にある店舗で行う。サイトの商品ページは在庫を持つ店舗ごとに問い合わせ番号を割り振っている。本部と店舗間で問い合わせの割り振りを明らかにすることで、顧客へ電話をかけ直す対応状況を管理する。
 フレックスは、イベントで、コムスクエアによる電話番号を使った顧客管理サービスも活用している。車ユーザー向けの展示会においてプレゼントの応募企画用に専用電話番号を発行。登録後、自社サイトにも誘導し、顧客獲得につなげる方針だ。
 サイトでのサービス導入に先駆け13年12月、車の展示会でイベント向けサービスを導入。プレゼント企画への応募方法を電話だけにした。従来のQRコードを印刷したカードと比べ、電話で獲得した見込み顧客数は約30倍になった。
 展示会でのサービス利用が、14年のサービス導入につながったという。今後も店舗数や取り扱い車種の拡大に伴い、サービス利用を続けていく方針だ。一度発行した電話番号の利用期間設定や、別商品への転用など管理体制を整えることが課題としている。


〈システム概要〉 
 「コールトラッカー」は、電話を使った問い合わせについて機会損失の削減や広告効果の測定を行うサービス。問い合わせ専用の電話番号を発行。番号ごとに寄せられた問い合わせの連絡先を管理し、電話によるかけ直し先の通知をしたり、広告効果を集計する。電話対応では担当者不在時の別部門への転送機能のほか、電話中に寄せられた問い合わせに対し、先の顧客との通話が終わり次第電話をつなぐコールキューイング機能を備える。顧客情報は電話番号をもとに登録。顧客リストは氏名など個人情報の入力がなくても管理できる。検索エンジンとひも付けし、電話による反響を測定することも追加プランで可能。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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