”信頼される総合通販サイト目指す”
デジタル家電を中心とした総合通販サイト「プレモア」を運営するMOA(本社東京都、金南亨社長)は、04年の創業以来成長を続け、16年6月期の全社売上高は280億円になる見込みだ。13年9月には、ジェネリック家電を主体とした自社ブランド「maxzen(マクスゼン)」を投入。自社サイトだけではなく、マンションやホテルなどの法人需要も取り込む。MOA・執行役員で、メーカーであるMOASTOREの代表取締役を務める岩崎康志氏に、マクスゼンの販売戦略や今後の取り組みについて聞いた。
ーーMOAの事業について教えてください。
当社は04年7月に創業し、16年で12期目に入りました。家電を中心とした総合通販の自社サイト「プレモア」をはじめ、楽天市場に2店舗、アマゾン、ヤフー、DeNAのモール店を含めて計6つのECサイトを運営しています。ダントツで自社サイトが最も売り上げが大きいです。
創業時は、「エープライス」という総合通販サイトを運営していましたが、14年9月に「プレモア」に変更しました。直販事業が当社の全体の売り上げの7割を占めています。会員数は累計100万人を超え、EC売上高は16年6月期に190億円を見込んでいます。
ーー総合通販サイト「プレモア」の特徴は。
企業理念である「必要とされること」を実現させるために、お客様目線で「品ぞろえの充実」「HPの使いやすさ」「それらを支えるサービス」の実現に日々邁進しています。
新規顧客開拓は、比較サイトへの対応に加え、アフィリエイトやSEO対策といった基本的な手段で取り組んでいます。商品の販売ページには、動画を取り入れるなど、分かりやすさを追求しています。主力顧客層は30~40代が中心です。注文の3~4割がスマホ経由で、この比率は年々上昇しています。
ーー顧客対応はどのように行っているのですか。
本社内に約20人前後の社員がコールセンターで対応しています。家電の設置についても、全国の電気店と提携することで購入後もサポートしています。多くのECサイトから選んでたどり着いてくれたお客さまに信頼していただけるための努力を重ねています。こうした取り組みを積み重ねてリピート購入につなげています。
■自社ブランド「マクスゼン」に注力
ーー自社ブランド「maxzen(マクスゼン)」を立ち上げました。
「マクスゼン」とは、余計な機能は省き、必要な機能に絞った「ジェネリック家電」のブランドです。機能と価格のバランスを徹底的に追求し、ニーズにマッチする製品開発を心掛けています。
一般家庭向けの販売に加え、レンタル業者やホテルといった法人向けの販路にも展開しています。家具付きのマンションなどの需要も増えています。
今後は新生活の需要を取り込めるように冷蔵庫や洗濯機の製造も始めたいと考えています。液晶テレビを含めた新生活家電セットのような商品展開も視野に入れています。
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月26日号で)
【MOA 岩崎 康志 執行役員営業本部長】デジタル家電中心に成長続け、売上高280億円見込む
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。