【ナビプラス/高橋敏郎執行役員】「接客領域」改善で売り上げ拡大に支援

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高橋敏郎執行委員

高橋敏郎執行委員

 決済代行のベリトランスのEC支援子会社、ナビプラス(本社東京都、篠寛社長)が、EC企業の顧客数を順調に伸ばしている。ECサイトの売り上げ拡大と運用効率化を支援するサービスをワンストップで提供しており、導入サイト数は大手中堅を中心に700サイトを超えている。セールス&マーケティング部部長の高橋敏郎執行役員に、提供しているソリューションのコンセプトと導入事例などを聞いた。

接客領域の意識が高まる
 ー提供しているソリューションを教えてください。
 ユーザーがECサイトに流入した後の離脱を防ぐ、あるいは離脱後の再訪問を促すソリューションを提供しています。具体的には、レコメンドエンジン、サイト内検索エンジン、レビューエンジン、カゴ落ちメール配信エンジン、越境EC購入代行サービスの5種類です。
 06年から提供しているレコメンドエンジンは既に450サイト以上の導入実績があります。15年に入ってからは、サイト内検索エンジンとカゴ落ちメール配信エンジンの引き合いが急激に伸びると同時に、当社の複数ソリューションを同時に導入するケースが増えてきています。
 ーなぜ、導入サイトが増えてきたのでしょうか。
 企業の間で、集客偏重型のプロモーションを反省し、ユーザーがサイトに流入した後の「接客領域」に改善意識が高まりつつあることが一因だと思います。
 集客数を増やすだけではなく、サイト内の「探す」「詳細を見る」「比較検討する」「カートに入れる」という一連のプロセスを最適化し、離脱を減らすことが売り上げ拡大につながることに、多くのEC事業者が気付いたと言ってもいいかもしれません。
 レコメンドエンジンは非常に分かりやすい機能なので、普及が一気に進みましたが、サイト内検索やカゴ落ちメールは課題が顕在化しづらく、システム的な導入に障壁があるなどの理由で、EC事業者の目が向きにくい領域でした。
 ー複数のソリューションを同時導入される機会が増えてきたということですが。
 「接客領域」のソリューションを複数のベンダーで使い分けるのではなく、ワンストップで利用したいという要望が当社の顧客には強いです。ベンダーが複数になると、導入時も導入後もそれだけで余分なオペレーションコストが発生してしまうからです。
 システムインテグレータの大手各社やECシステムベンダー各社が当社ソリューションを優先的に提案してくれるのも、同様にオペレーションコストを下げられるメリットがあるからだと思います。

手付かずだった領域
 ーサイト内検索エンジンの具体的な導入事例を教えてください。
 サイト内検索で改善すべきポイントは、「検索精度」と「検索ユーザビリティ」と「検索スピード」の三つです。アパレルECサイトでは、(1)検索ボックスの設置位置変更による視認性の向上(2)検索窓に文字を入力すると検索候補が表示されるサジェスト機能の導入と、同義語登録による0件ヒットの低減(3)カテゴリーを絞り込むと、商品が何件残るかを表示するファセットカウント機能の導入(4)アイテムの閲覧数を踏まえた検索結果の最適化(5)検索結果表示スピードを、平均2・5秒から0・4秒に短縮化119643などの取り組みを重ねました。

(続きは日本ネット経済新聞3月31日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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