後払い決済は主要サービスで動きがあった。ニッセンはベリトランスと共同出資会社を設立し、新会社に後払い決済サービス「ニッセン@払い」を移管する。新たな組織でサービスを強化し、加盟店の獲得を促進する方針だ。「NP後払い」のネットプロテクションズや、「後払い.com」のキャッチボールなどがけん引する後払い決済市場だが、ニッセンが新たな展開を見せることで、サービス競争はさらに過熱しそうだ。
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スクロールグループのキャッチボール(本社東京都、端郁夫社長、(電)03―4326―3600)が提供する後払い決済サービス「後払い.com」は、他社のサービスからの乗り換えが相次いでいる。通販事業も行うグループの総合力を生かし、商品ジャンルや販売方法に合わせて加盟店審査や支払い期間などを調整している。通販事業の知見を生かした柔軟なサービスが好評を得ている。
スクロールグループではロングテール型の総合通販やリピート販売の化粧品、さらにはアパレル、アウトドアなど多岐にわたる通販事業を展開している。
通販支援事業ではシステムや物流、コールセンター、決済など幅広くサービスを提供している。グループの知見を「後払い.com」に生かすことで、加盟店の状況に合わせた柔軟なサービスを提供できているという。
「単品通販の加盟店の支払い期間を延ばしたり、電話注文時の離脱率が上がらないようにリアルタイム与信の審査スピードを高めたりしている。当社がグループで通販事業を展開したり、多角的に支援サービスを提供していることで、柔軟にサービスを開発している」(端社長)と話す。
同社は以前から通販企業目線のサービスを提供している。「与信金額の上限なし」「キャンセル手数料無料」「年中無休(年末年始を除く)の問い合わせ対応」などのサービスは好評だ。
新たなサービスを提供する前には、グループの通販企業でテストすることも可能だ。スクロールグループに入ったことで、より通販企業目線のサービスを追求できている。
【Eコマース業界地図 「決済編」】〈後払い注目サービス〉キャッチボール〈「後払い.com」〉/他社から乗り換え相次ぐ/審査や支払期間など柔軟対応
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