【Eコマース業界地図 「物流編」特集〈スマートロジの可能性〉】 ダイワロジテック〈物流代行〉/梱包作業を透明化/AIで作業効率向上

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フレームワークスの秋葉淳一社長

フレームワークスの秋葉淳一社長

 物流支援を手掛けるダイワロジテック(本社東京都、浦川竜哉社長、(電)03―6868―0495)は、倉庫内の搬送システムやオペレーションを各荷主が共有する「シェアリングロジスティクス」を提供している。グループ企業と連携した事業展開を推進しており、8月下旬には人工知能(AI)による画像認識機能を用いたサービスの提供を開始した。倉庫内をカメラで撮影し、物流倉庫における梱包作業などの業務を透明化、作業効率向上を支援する。
 新たに展開するサービス「Insight for Logistics(α版)」は、ダイワロジテックのグループ企業にあたるABEJA、モノプラス、フレームワークスの3社で共同開発を進めている。
 物流拠点の中にカメラを複数台設置し、倉庫内で従業員が手作業で行う梱包業務を撮影する。撮影した情報はデータとして蓄積し、これをAIに学習させる。
 梱包作業は人力で行うため、梱包した商品数と顧客のもとに届いた商品数が合致しない場合がある。商品数に相違があるなど、問題が発生した際にカメラで撮影した情報をもとに作業工程の確認ができる。
 「画像認識AIで、90%ほどの正答率で正しく商品を数えることができる。動画はクラウド上に保存されるようになっており、AIで把握できなかった数は人の目を使った確認を行い、カバーする。人の力とAIの力を使って、100%の力を発揮できるようにしている」(フレームワークス・秋葉淳一社長)。
 人の目での確認はほぼリアルタイムで行い、動画を4倍速にして確認する。梱包した商品がトラックで出荷されるまでの間に、梱包作業のミスが解決できる体制を構築している。顧客IDや時刻などをもとにして、該当箇所となる動画を見ることができる。
 梱包作業を行う人の手の動きや、倉庫内を流れる段ボール箱などの動きをAIが学習し、作業効率を向上させる方法を分析することも可能。作業の中で時間がかかっている部分を洗い出すことができる。
 動画はクラウド上に保存されるため、新人が物流作業を学ぶための動画として活用することもできる。

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