米アマゾンでPB拡大/急伸のファッションなど日本上陸か

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
6倍に急成長した米Amazonの子供服PBブランド「Scout&RO」

6倍に急成長した米Amazonの子供服PBブランド「Scout&RO」

 米国を中心に、AmazonのPB(プライベートブランド)の展開が着々と拡大している。世界の売り上げを見ると、女性用アパレル商品を扱うPBの17年の売り上げが、16年に比べて90%増の1000万ドル(約11億円)に達するなど、ファッションPB事業が急成長を遂げている。具体的な時期は明らかにしていないが、アマゾンジャパンでは、「日本でもファッションPB商品の拡充を予定している」と話しており、今後米Amazonで販売好調なPB商品が、日本に上陸する可能性もあると、業界内ではささやかれている。現在の米・日のAmazonのPB商品の展開を取材するとともに、国内のPB展開が活発化した際の事業者への影響について分析した。



■子供服PBは前年比5倍に

 米国アマゾンのファッションPBの17年1―6月期の売り上げが急成長している。独自のアルゴリズムでオンライン上の流通を分析している米調査会社1010data(ワンオーワンオーデータ、本社米国ニューヨーク州、サンディー・ステイアーCEO)が10月12日に発表したレポートによると、世界のAmazon全体では、子供服のPBの17年1―6月期(第2四半期)の売上高が前年同期比6.4倍になっており、男性用のビジネスシューズのPBも同2.4倍に成長しているという。
 AmazonのPB展開の中でも、ファッションは成長度の高い分野となっている。17年1―9月の9カ月間のAmazon全体のファッションPBの売上高は2100万ドルに達していると、同レポートでは推計している。
 米国では新たなPBの展開も続々と進められている。7月中旬には女性用バッグ・小物ブランドを、10月中旬にはスポーツウェアのPBの販売を、それぞれ開始した。
 アマゾンジャパンは今後のファッションPBの展開については明らかにしていないが、アマゾンジャパンのジェームズ・ピータース・ファッション事業部門統括事業本部長は「ジュエリー以外のPB商品の拡充も予定している」と話している。
 アマゾンジャパンは18年4月に、東京・品川に大規模なファッション関連商品の撮影拠点をオープンすることを発表している。Amazonのマーケットプレイス出品事業者の支援を行うアグザルファ(本社東京都)の比良益章社長は「撮影拠点はPB展開のための拠点になるのではないか」とみている。


■雑貨PBは半年で2億ドル

 Amazon全体のPB展開をみると、雑貨などのPB「AmazonBasics(アマゾンベーシック)」の売り上げが最も大きく、17年1―6月期では売上高が2億ドル以上だったという。
(続きは、「日本ネット経済新聞」11月23日・30日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ