【美容系EC】 進むライブコマース活用/コミュニケーションでLTV向上も(2024年6月20日号)

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ランクアップのライブ配信の様子

ランクアップのライブ配信の様子

 アフターコロナを迎え、ライブコマースの取り組みを強化する美容系EC事業者が増えている。コロナ禍において、「オンラインカウンセリング」「ライブ配信」などが急速に普及・浸透。美容系EC各社は、アフターコロナにおいても、こうして生まれた、新たな販売・コミュニケーション手法の活用をさらに進化させているようだ。高級美容機器を展開するA.GROBAL(エーグローバル、本社岐阜県)では23年末に実施したライブコマースで600万円を売り上げた。アイスタイルも、ライブコマースの売り上げが拡大し続けているそうだ。目先の売り上げを追うのではなく、ライブコマースを「LTV向上のためのコミュニケーションツール」と捉える美容系EC事業者も少なくないようだ。

■1日で600万円

 エーグローバルでは頻繁にライブ配信を行っている。23年の年末に実施した長時間ライブでは、600万円を売り上げたそうだ。
 同社のライブコマース「A.ライブ」は、17LIVE(本社東京都)のライブコマースシステムを利用して実施している。インスタグラムでのライブ配信も行っている。
 同社の製品は中国EC市場でも人気が高い。中国は、ライブコマース先進国。市場規模は数兆円ともいわれる。今後日本でも、ライブコマースがより身近になる可能性がある。


■ライブ配信がLTV向上に

 アイスタイルではライブコマース番組「教えて!美容部員さん ライブショッピング」を毎週配信。平均視聴者数は数千人に及ぶ。店頭で働く美容部員がリアルの接客技術をベースに視聴者とコミュニケーションを取る。
 同社のライブコマースは売り上げ拡大が続いているがあくまで「コミュニケーションツール」だという。ユーザーのLTVの向上にもつながっているそうだ。
 前出のエーグローバルもオンライン配信は「お客さまに、より親近感を持っていただき人間関係を築いていくためのコミュニケーションの場だ」(金社長)と話している。


■参加者の購入額がアップ

 ファンケルが展開するライブコマース「FANCL LIVE SHOPPING(ファンケルライブショッピング)」は、20年7月にスタートし、配信数138回、累計リアルタイム視聴者数は約72万人(24年5月23日時点)にもなっている。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月20日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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