大手ECモール内の海外企業の出店比率は年々、高まっていると言われている。そんな中、ECモールが海外の国・地域や機関、公社と連携し、海外産品や製品の販売を強化する動きが加速している。楽天グループ(楽天)は5月10日、タイの商務省国際貿易振興局(DITP)とパートナーシップに関する覚書(MOU)を締結し、「楽天市場」におけるタイ産品の販売促進で協業する。楽天はこれを機に他の国・地域との連携も推進する方針だ。ECモール「Qoo10」を運営するeBay Japanは韓国農水産食品流通公社やソウル経済振興院と連携し、韓国の食品や化粧品の取引拡大を進めている。ECモールが海外の行政機関や団体と連携する取り組みは今後さらに活発化しそうだ。
楽天は5月10日、タイのDITPとパートナーシップに関するMOUを締結する式典を開催した。式典にはタイのプームタム・ウェーチャヤチャイ副首相兼商務大臣も出席した。
ウェーチャヤチャイ副首相兼商務大臣は、「われわれはさまざまな国で、さまざまなプラットフォームと一緒にタイ産品の販売促進に取り組んでいる。今回、日本でも協力関係を築くことができ、今後に期待している。楽天は日本でもトップ企業であり、世界でも有名な企業だ。だから楽天をパートナーとして選んだ」と語った。
今回のMOUは、DITPが各国の主要ECプラットフォーム運営者と連携し実施している、タイ産品の認知度拡大・販売促進を目的としたプロジェクト「TOPTHAI(トップタイ)」の一環。すでに、九つの国・地域で「TOPTHAI」プロジェクトが進行しており、10番目となる日本での連携先として楽天が選出された。
今回のMOUの締結により両者は、タイ産品の販売を促進するための常設ページ「TOPTHAIストア」を、「楽天市場」に開設する。
楽天の取締役副社長執行役員 武田和徳氏は、
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月16日号で)
【ECモール】海外産品の誘致強化/楽天がタイと連携、Qoo10は韓国機関と協業(2024年5月16日号)
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