【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第250回 〈青森ラーメン・麺類専門ECサイト「こだわり麺工房 高砂」〉/独自製法の麺を強みに、ご当地麺類を発信

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工藤俊幸氏

工藤俊幸氏

 創業明治40年、青森県津軽地方で110年以上に渡り、こだわりの麺を製造販売する高砂食品。長期保存できる麺を特徴と強みに、『青森なべ焼きうどん』や青森ご当地ラーメンなど、地元の味を発信している。県内から全国へと知名度を上げている商品の魅力、客層、反応などについて、営業本部通販課の工藤俊幸氏に聞いた。

◆特徴・人気商品

 ショップ名の「こだわり麺工房」が示すように、この店の一番の特徴は独自の製法による「麺」だ。
 「当社の麺は、保存性の良さと厳選した県産小麦による味の良さが特徴。うどんは常温100日間保存可能なロングライフ麺、ラーメンは常温60日間保存可能な半生麺で、これらを主として販売しています。特にロングライフ麺は製造するメーカーが少ないので、この市場でナンバーワンを目指すことによって、麺類全体の市場で当社のシェアを拡大していくことを目標としています」
 県民に愛される鍋焼きうどん、しじみラーメン、青森県産リンゴ粉末入りの冷や麦など、地元ならではの商品がずらり。
 「一番人気は『青森なべ焼きうどん』。長期保存できるので、買い置きする方も多いようです。5食・10食単位で販売しており、それぞれ専用デザインの段ボールで発送するので、箱のまま贈り物にできるという声もいただきます。また、『味噌カレー牛乳ラーメン』は、メディアでたびたび紹介されます。当社は『青森味噌カレー牛乳ラーメン普及会』の公認を得ており、関心を寄せる皆さまにお応えして、商品をお届けしています」


◆客層・声

 顧客は40〜80代と高めの年齢層。長年、高砂食品の麺が好きなファンも多いという。
 「今は県外に住む方から、『地元の味が懐かしくなり、鍋焼きうどんを買って友人におすそ分けしたら喜ばれた』という声をいただくことがあります。場所が変わっても皆さまの思い出深い味であること、当社の味を宣伝してもらえることを、大変うれしく思います。自社ショップでは、モール店に比べて客数の多さよりも客単価の高さが特徴的です。ショップ内をじっくり回遊してまとめ買いされる方、家族全員で食べる毎日の食事としてリピート購入される方が多いようです」


◆施策・今後

 売り上げアップを目指し、新聞広告やSNSでの情報発信に力を入れている。
 「県外の主な商圏である関東地方での推進活動として、地域紙で『青森なべ焼きうどん』の広告掲載を実施しています。定番商品をお試し購入していただき、その後、他の商品を告知しており、電話注文だけでなくネットショップの売り上げ増加にもつながっています。また、弘前大学の学生研究と連携し、SNSの運用について学生の視点から新しい試みをする活動も昨年実施しました。こうした施策とともに、『なぜ高砂食品の麺はおいしいのか』『なぜこだわり麺工房なのか』といったことを積極的にアピールできるよう、ネットショップのリニューアルも含めて考えていきたいです」


〈運営会社概要〉
【運営】高砂食品株式会社
【開設時期】2009年3月
【スタッフ数】3人
【ショップ形態】自社ショップ、楽天市場、ヤフーショッピング、アマゾン
【導入システム】─(非公表)
【配送委託先】佐川急便

青森県産小麦を使用した「青森なべ焼きうどん」

青森ご当地グルメで人気の「味噌カレー牛乳ラーメン」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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