【モリンダジャパン 黄木信社長】 〈CBD製品投入で組織が活発化〉ニュー・エイジとの合併で信用力も向上

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 モリンダジャパン(本社東京都、黄木信社長)は、18年12月にニュー・エイジ・ビバレッジ・コーポレーション(以降、ニュー・エイジ)との合併を受け、新体制でのビジネス拡大のための施策に注力してきた。19年は話題のCBD製品を初めて投入。新規登録者に大きな変化が見受けられるという。19年の成果や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対応について、黄木社長に聞いた。
    (インタビュー実施日は4月7日)

■合併による恩恵

 ─2018年12月にニュー・エイジと合併した。あれから1年余りが経過したが、合併による最大の恩恵は何だったと思うか。
 対外的な信用度が格段に上がったこと。これまでは、メディアにPRをお願いしても良い返事をしてくれなかったが、ニュー・エイジ傘下に入ったことで関心を示してくれるようになった。19年12月にはニューズウィーク日本版に私の対談が掲載された。今年3月にはBS放送の「賢者の選択」に出演した。
 またIPC(会員)の皆さんが「社長面会」として私に知り合いを紹介することが多々あるのだが、ニュー・エイジとの合併以降、訪問される方の顔ぶれに変化が出てきた。会社経営者や官僚など、NBとは無縁だったような人が頻繁に来てくれるようになった。


■成長戦略の成果

 ─成長戦略「Bin3(3年以内に連結で1000億円)」の出足をどう評価しているか。
 ニュー・エイジの医療部門が開発してきたCBDを日本向けにTHCフリーにしてCBD配合スキンケア「エンハンストCBD」3製品を投入することができた。9月の限定販売の段階で5000セットが売れて大きな話題になった。ノニとCBDは作用機序が非常に似ていて、IPCが製品を理解しやすい。CBD製品の発売で順調な出足となっており、19年度の売上高は18年度に比べて非常に良かった。
 ─19年の施策の中で功を奏したと考えられるものは何か。
 「2019スポンサリングシステム」は、まず製品の良さを実感してもらい、定期購入プログラムへの参加を促すもの。当社は製品力が高いし、キャンペーンも「このくらいの使用期間があれば体感は得られる」ときちんと期間を設定したことで成果が表われた。
 「ストックプログラム」は、IPCの皆さんに少しでもニュー・エイジの株式を持っていただくことで、オーナー意識を持ってもらえればという期待を込めている。多少だが株式をお渡ししたIPCからは、「会社から株式を分けてもらえるというのはすごいこと。会社との一体感が得られる」と感謝された。
 ─10万ドルの現金と、ナスダックに上場するニュー・エイジの株式10万ドル相当を報酬として受け取ることができる「センチュリオン・プログラム」の応募締め切りが7月末までとなっている。現在の日本の応募状況についてうかがいたい。
 現段階で内外から500人を超える人からの応募があり驚いている。もちろん、全ての人が条件を達成するというのは現実的ではないが、10%の人が達成したらすごいことだと思う。他社からは、ネットワークビジネスを過去に経験された人、あるいは現役で他社のネットワークビジネスを手掛けている人もいて、相当数の方に会った。現在は新型コロナの影響で面接のスケジュールは白紙になっている。お会いした方に共通するのは高い志を持っていること。「多くの人に雇用の機会を与えたい」「若い人たちの夢の実現のお手伝いをしたい」という強い意志だ。
 ─応募締め切りは7月末だが、新型コロナの影響を考えて延長することもあり得るのか。
 十分あり得ると思う。このプログラムは米国主導で行っている。世界的な応募状況、環境を考慮して適切に判断するだろう。
 ─19年に初めてCBD製品を投入し、今年3月にはCBDにノニを加えたドリンク「タヒチアンノニCBDショット」を発売した。CBD製品の投入による最大の成果は。
 最大の利点は新規に対するアプローチがしやすくなったこと。新規登録者をみると、ノニジュースで新規登録をする人よりもCBDショットで登録する人の割合が増えているように思う。特に20~40代の若い人たちの登録が増えてきた。男性の登録も以前より増えているように感じる。今後のポイントとしては、CBDショットを購入した人たちにノニジュースにも目を向けてもらうことだ。
 ─若い人たちが増え、フィールドの雰囲気にも変化が出てきた?
 新型コロナでセミナーを全て中止にする直前、大阪で開催したセミナーで会場を見渡すと、30~40代がばーっと座っていた。今まで大阪ではこんな光景はなかったので驚くと同時に嬉しく感じた。会社の成長を肌で感じた瞬間だった。若い人たちはSNSを上手に活用している。CBDショットはインスタ映えする製品なのでどんどん拡散している。
 新たに米国のCOOに就任したディビッド・ヴァンダービーン氏は、現在もアムウェイが販売しているドリンク「XSエナジー」を開発した人物で、これをアムウェイに売却した経歴を持つ。彼はデジタルおよびソーシャルメディアの活用に長けた人物なので、モリンダにはなかった文化が出てくると思うので、非常に楽しみだ。


■新型コロナ対策

 ─新型コロナウイルスへの対応について。
 会社主催セミナーは全て中止した。また社長面会、会社見学も中止し、スタッフの出張も取りやめている。(※インタビュー後、緊急事態宣言の発出を受けて、タヒチアンノニカフェの休業などを追加で措置している)
 ─最大の打撃はセミナーはもちろん、人が集まることができないということ。代替策は何か。
 会社としては「Zoom」「チームズ」などのウェブ会議システムを使っている。先日は「フェイスブック・ライブ」を30分ほど行った。ライブで見ていただいた方だけでなく、再生で見てくれたIPCが4000人を超えた。大きな手ごたえを感じたので、これは新型コロナが終息した後も継続したいと考えている。
 CBDショットを発売して以降は、若いIPCを中心にSNSで発信することに慣れていた。多くのIPCが「こういう事態に陥っている今だからこそ、ソーシャルメディアを活用すべきだ」とグループ内で話している。本社の社員が全てのIPCとコンタクトを取るのは不可能だが、セールス担当社員に連絡してくれれば対応する。ウェブ会議システムの使用方法も説明している。
 ─今期業績の見通しについて。新型コロナの影響はどの程度あると考えているのか。
 予測はなかなか困難だが、幸いなことに当社はオートシップ契約をしている人が大半を占めている。このオートシップを落とさないように努力することが重要だ。新規登録者数は減少するだろうが、これは致し方ない。あとは過去にノニジュースを購入していただいた人に、製品の良さを伝えるためのアプローチを今だからこそやっていただきたい。
 ─「コロナ後」として考えていることは。
 このような事態の経験は普通ではできない。これから先もNBの仕事をするなら、何を経験則として得ることができるかに集中してほしい。人間的にどう成長したか、能力が高まったかを考えてほしい。コロナ後の当社は良い方向に変わっているものと確信している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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