【国際友好交易 眞子達男会長兼社長】「紹介通販」普及で業界イメージ刷新を

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 1989年の創業以来、健康飲料「美露仙寿(メイルセンジュ)」を販売する国際友好交易(本社東京都、眞子達男会長兼社長)は19年、「紹介通販」という言葉について商標を取得した。「連鎖販売取引」や「ネットワークビジネス(NB)」に抵抗を感じる消費者に対して、「商品の良さ」を広く普及していきたいという狙いがあるという。「『紹介通販』という言葉を普及することによって、業界のイメージを変えていきたい」と語る眞子達男会長兼社長に話を聞いた。

 ─御社の現状について聞きたい。
 眞子 会員の高齢化は引き続き進んでいる。80~90代の会員も多い。ただ、創業から30年が経っていることを考えると当然のことだ。当社では、会員の高齢化をネガティブには捉えていない。むしろ、「年齢100歳、傘下100人、収入100万円」を目標にやろうと言っている。高齢者の多い会社にしたい。高齢者にとって、健康と収入に同時にリーチできる、当社のような仕事は、本来理想的だ。自宅に1本電話があれば、ビジネスを進めていくことができる。年金をもらわなくてもよいような、収入もあって元気な高齢者をたくさん生み出し、社会に貢献していきたい。
 年金暮らしとまではいかない、もう少し若い層にとっても、当社のような仕事は求められている。政府も副業をやりましょうと積極的に勧めている。これからますます必要とされる仕事だと感じている。
 ─課題と感じることは。
 眞子 一般の人には、当社のような仕事に対する偏見もある。そこを払拭していかなければならないというのが課題だ。当社では、そのため19年に、「紹介通販」という言葉について商標を取得した。この言葉を流行らせていき、業界の悪いイメージを払拭していきたい。
 ─確かにNBは、「人」を媒体とした通販とも考えられる。NBのオートシップの仕組みと、通販の定期購入の仕組みはかなり似ている。
 眞子 今では、登録するとすぐオートシップ契約になる会社も多いし、オートシップ契約をボーナス取得の条件にしたりしている会社も少なくない。ただ、こうしたことも、業界のイメージの悪化につながっているのではないかと若干懸念している。当社もオートシップの仕組みは用意しているが、会員登録当初からオートシップをお勧めすることはしていない。商品を愛用し、商品のことを十分理解していただいてから初めて、オートシップで商品を継続購入していただくようにしている。オートシップを義務化すれば売り上げは増えるだろうが、会社の都合ばかり考えて仕事をしていると、長続きしないのではないかと考えている。顧客が嫌がっているものを売りつけるようなことはしたくない。いずれにせよ、「紹介通販」という言葉を普及することにより、業界のイメージを変えていきたい。
 ─御社は創業30年以上になるが、改めて感想を聞きたい。
 眞子 「美露仙寿」という、たった一つの主力商品で、よくここまで30年間やってこられたな、というのが正直な感想だ。商品力の高さに、自社の商品ながら驚かされる。美露仙寿は国内だけでなく、海外でも高く評価され始めている。従来、健康食品では考えられなかったような、驚くべき新しい動きも、海外では生まれてきている。詳細は申し上げられないが、今後が楽しみだ。
 ─2020年新年を迎えての意気込みを聞きたい。
 眞子 当社はもともと、中国での日本語講習所の運営というボランティア活動が原点となりスタートした会社だ。ボランティアを継続的に行っていくためには、安定的な経済基盤が必要というのが発想の原点だった。現在も会員から商品代金の一部を負担していただき、台風・地震の被災者支援や、首里城の再建支援など、ボランティア活動を継続している。今後もこうした社会貢献の取り組みを、会員の皆さんとともにしっかりと継続していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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