【アージュセルビス 本田正治社長】 〈創業17年目を迎え〉NBを通じてシニアの活躍を支援

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 乳酸菌加工食品「マナヴィー」を主力商材にするアージュセルビス(本社大阪府)は、今年9月で創業17年目を迎えた。今年12月には「マナヴィー」を約14年ぶりに刷新する。健康に特化した情報を伝えるセミナーが好評で、健康志向の高い消費者が会員登録するケースが増えている。製品の刷新で安定した会員獲得を目指す。製品作りにこだわる本田正治社長に、17年目を迎えての意気込みや製品作りのこだわりについて話を聞いた。

 ─今年9月で創業から17年目を迎えた。19年8月期決算の状況はどうだったか。
 19年8月期の売上高は増収となった。ヒト由来の幹細胞培養液を配合した美容液「C―28クレッシュー」の販売が後押しした。
 私が講師を務める、健康情報に特化した「健康セミナー」を今年から始めた。私自身が一般社団法人日本抗加齢医学会の正会員で、日々、健康に関する情報を得ており、こうした有益な情報を多くの人に伝える機会として始めた。当社の製品も承認を受けている、公益社団法人日本栄養・健康食品協会が認定する「GMP認証」について知らない人が意外に多く、正しい健康食品の選び方を伝えている。
 健康セミナーは1000円で参加できる。すでに3回開催したが1回当たり20~30人が来場した。通常のセミナーへの集客が難しい中、新たな試みが一定の集客につながったことで、健康に関心が高い人が多いという現状が再認識できた。
 スマートフォンが普及し、誰でも簡単に健康情報を得られるようになった。ただ、玉石混交の情報の中から、正しい情報にたどり着くことができない人も多い。SNSで接点を得ようとする会員も多い中で、セミナーなど対面を基本とすることで人と人とのつながりを大切にしたいという思いもある。
 ─製品のリピート率が高いことも強みだ。
 特に、乳酸菌サプリメント「マナヴィー」の人気が高い。腸内環境に関心が高くなっていることも背景にあるだろう。さらに、関節に悩みを抱えるシニアの会員が多いこともあって「ジノッキオπ」も人気だ。
 年内をめどに、このマナヴィーを約14年ぶりに刷新する。これまで原料の改良をしてきたが、配合そのものは変わらず続けてきた。新しいマナヴィーは、現在の成分「EC―12」から、「ナノ型乳酸菌nEF」に変更することで、より吸収性を高めた。ガラクトオリゴ糖を増量したほか、体内にあるのと同じタイプのビタミンD3を配合した。厚労省や米国立衛生研究所(NIH)の基準からみて十分に摂れる量だ。今回は時代の先を見たバージョンアップを目指し、良いものに仕上がったと自負している。
 今年7月、リーダーに試作品を配布したところ、かなり好評だった。当社の製品は原価率を高めに設定しており、会員の皆さまに喜んでもらえるよう努力を重ねている。
 他の製品についても、順次バージョンアップしていく。会員の皆さまが他の製品も試してみたくなる製品に仕上げて、フィールドのモチベーションアップにつなげたい。
 ─「ASCヘルスケア・アドバイザー」の養成に力を注いでいる。
 サプリメント管理士や食生活アドバイザー、体温管理士など民間団体の資格を取得した会員を「ASCヘルスケア・アドバイザー」として、ホームページで公開している。自社製品の販売だけではなく、健康やサプリメントに関する正しい情報を客観的に伝え、気軽に相談できるような人になってもらいたい。
 ─今後に向けて本田社長の理想を伺いたい。
 製品の改良にいっそう力を注いでいく。製品を愛用する会員の皆さまの健康維持を実現できることが願いだ。
 当社の企業理念は「超高齢社会を長寿社会に変える」こと。シニアの方のこれまでの経験や知識、人間力を活かすことができる仕組みを構築したい。例えば、シニアのベテラン農家に若い会員がご指導を仰ぎ、農業に従事する人が出てきたらいい。農産物を自給自足できるようになるのは理想的だ。シニアが社会でいきいきと活躍できる環境を、ネットワークビジネス(NB)を通して実現していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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