【CREAVEL 吉田光良社長】美と健康通じ会員の悩みを解消できる組織に

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 健康食品や化粧品を販売するCREAVEL(クレアヴェル、本社大阪府、吉田光良社長)は、年に30%以上のペースで増収を続ける成長企業だ。従来型のネットワークビジネス(NB)とは一線を画す展開を志向しており、ビジネスによる目先の収益よりも、理念・商品の浸透を最優先する姿勢を貫いている。「美と健康を通じて、参加してくれる会員の悩みを解消できる組織にしたい」と話す吉田社長に話を聞いた。

 ─クレアヴェルを立ち上げた経緯について聞きたい。
 吉田 学校を卒業してからこれまでに、経営者も含め、さまざまな職種を経験してきた。さまざまな優秀な経営者や新進起業家とも交流をしてきたし、企業のM&Aや、赤字部門の立て直し請負人のようなことで成果を挙げたこともある。紆余曲折の中で、「モノづくりをしたい」という思いに行き着き、5年前に、美容室向けに商品供給を行う化粧品・健康食品のメーカーを設立。さらに、15年10月にクレアヴェルを立ち上げ、健康食品・化粧品の会員制販売を開始した。

 ─なぜ、会員制の販売を行うことにしたのか。
 吉田 商品のこだわりや、前提となる知識、企業の理念といったことを伝えていくには最適な形態だと考えたからだ。
 ─御社はNB主宰企業ということで良いか?
 吉田 当社の会員は、勧誘に先立って概要書面を交付しており、NB企業かといわれればその通りだろう。ただ、私自身は、NBに対して否定的な感情を持っている。NBがなぜ良くないのかを分析し、そこを改善した上で、従来型のNBとは一線を画した形でビジネスを展開していきたいと考えている。

 ─従来型のNBの問題点とは。
 吉田 最大の問題点は、会員に不良在庫を持たせるということだろう。当社のビジネスでは、入会登録時に3~5品を購入していただくことはあるが、あとは毎月1品ずつ商品を購入していただく形にしている。人を豊かにして、その結果、対価をいただくのが商売だと考えている。商売の基本に則って、組織を展開していきたい。

 ─御社の商品について聞きたい。
 吉田 馬プラセンタを始め、免疫・抗酸化・腸内フローラをキーワードにした数々の成分を配合したサプリメント「プラヴィアス」(税別1万2000円)が主力製品だ。この商品が売り上げの約8割を占めている。馬プラセンタやナノコラーゲンを配合した美容液「リアージュ」(同)の人気も高まってきている。

 ─商品開発のコンセプトは。
 吉田 昔と今では、病気の質が変わってきているという認識が、「プラヴィアス」を開発した根底にはある。ひと昔前は、栄養不足の中で感染症にかかり亡くなる人が多かった。今はむしろ、過食や運動不足が問題となっている。今の時代にマッチした、本当に必要な良い商品を供給している。

 ─御社の企業理念について聞きたい。
 吉田 当社は、「美と健康を通じて、一人一人の個人の力で、世の中を変えていきたい」という強い思いを実現するため、設立した会社だ。美と健康を通じて、参加してくれる会員の悩みを解消できる組織にしたい。人の悩みは複雑なようで「美と健康」「お金」「人間関係」「目標設定」という四つに集約できるのではないかと考えている。当社のビジネスでは、一人一人の会員個人にフォーカスを当て、この四つの悩みを解消していきたい。従来型のNBとしての成功には興味がない。これからの成功モデルとして、見本となる企業になっていきたい。

 ─現在のビジネスの展開方法については。
 吉田 報酬プランはバイナリーとユニレベルのハイブリッド。セミナーや口コミでの訴求を中心に展開している。会員の8割は女性で、50代が中心だ。会員にも、単なる金もうけに走るのではなく、あくまで「美と健康」「豊かさ」を提供した対価として収入が得られるような、真っ当なビジネス展開を勧めている。
 セミナーには参加できないという会員がいることもあり、機関誌として「ニコニコ通信」を年4回季刊で発行している。商品の情報や、会員の声などを紹介しており、会員からは好評をいただいている。

 ─今後の展開について聞きたい。
 吉田 これまでの展開の中で、当社のビジネスモデルや商品が、世の中に受け入れられるという自信が確信に変わった。来年からは、モードを切り替えていきたいと考えている。さらなる大きな成長を確実に遂げていけると確信している。近い将来、規模を現在の10~100倍にしていきたいと考えている。
 売り上げが拡大してくれば将来的には、クレアヴェルとして、農業を始めるかもしれないし、カフェを作るかもしれない。といっても、多角化がしたいわけではない。「会員の悩みを解消する」という当社の理念を実現するために、必要だと判断すれば、さまざまな新しいことに、柔軟に、かつアグレッシブに取り組んでいきたいと考えている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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