【アテニア 斎藤智子社長】顧客のインサイトに寄り添う

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 ファンケルグループのアテニア(本社神奈川県、斎藤智子社長)が、V字回復を遂げている。16~17年度は2桁増収を達成。18年度となる19年3月期の売上高は、前期比4.3%増の115億1500万円だった。3月1日付でアテニアの取締役から昇格した斎藤社長に、今期の取り組みや抱負を聞いた。

◆新基礎化粧品の発売で単価上昇

 ─3月1日付で社長に就任した。どのような打診があったのか。
 ファンケルの経営陣から、次の社長をやってくれないかという話があった。どうして私が適任なのかと話をいただいた結果、それであれば「やるだけやってみます」と受けさせてもらった。

 ─昨年時点では売り上げの鈍化を懸念されていたが、19年3月期の売上高は。
 前期比4.3%の増収だった。前年、前々年と2桁増だったが、18年度は1桁増にとどまった。増収を維持できたのは新規のお客さまを獲得できているためだ。ただ、継続率やLTVは鈍化している。昨年9月から配送料を有料化した。それまでの送料無料から、注文金額5400円未満は350円、5400円以上は100円に設定した。そのことも継続率に影響しているとみている。

 ─今期第1四半期の営業状況は。
 業績は順調で売上高も順調に推移している。新基礎化粧品を発売して、単価が上がっているためだ。


◆創業30周年機にブランド認知

 ─単価は送料が100円になる5400円くらいまで上昇しているのか。
 昨年と比べるとかなり高いラインで推移している。やはり買っていただける方に、どれだけ幅広く商品をお薦めできるかを考えることは重要だ。そのためには接触ポイントを設けなければならない。プラットフォームへの出店を計画しているほか、店舗も強化していく。

 ─店舗の強化は今期から動いているのか。
 今期から店舗数を増やし、通販と店舗の連携強化にも取り組んでいる。接点という意味では、アテニアが今年創業30周年なので、これを機にアテニアブランドを、お客さまに理解していただく。ホームページ上で30周年のコンテンツを設けたり、全国でファンミーティングも開催したりしている。

(続きは、「日本流通産業新聞新聞」6月27日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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