【〈親会社フランスベッド主催の展示会が順調推移〉フランスベッド販売 木谷一彦社長】催事販売伸ばし訪販立て直し

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 フランスベッド販売の18年3月期の売上高は前期比0.2%増の11億8600万円となり、ほぼ横ばいだった。減収が続く個別訪販事業に変わり、親会社のフランスベッドが主催する展示会での催事販売が順調に推移。「催事・インテリア」部門の売上高は同24.6増となった。DS営業部門も前期比4.4%の増収となった。フランスベッド販売の木谷和彦社長に、訪販事業全体の状況と19年3月期の事業計画について聞いた。

 ─18年3月期の業績を振り返って、訪販事業についてどのように考えるか。

 フランスベッド販売全体としては5年ぶりの黒字に転換した。ただ、個別訪販事業は、引き続き減収となった。やはり販売員の数の減少が続いていることが大きい。リタイアする販売員が多く、新しい販売員の募集もかけているが、増員できていないのが現状だ。
 個別訪販事業の減収を補うために立ち上げたのが、当社のショールームや、親会社のフランスベッドのイベントで販売する「催事・インテリア部門」だ。現在はこちらの売り上げが伸びている。今期はもちろん、この催事販売部門に注力していく。
 前期の後半には、神戸や新潟にフランスベッドの新しいショールームができた。福岡にもショールームを設置する予定だ。ショールームにはフランスベッド販売の社員が常駐している。ショールームを利用した販売場面は今後も増えるだろう。
 近年のインテリア業界はニトリが一人勝ちしている印象がある。一方で、顧客は比較検討してから商品を購入するようにもなっている。当社がショ

ールームや催事で販売する、ベッドや高級ソファについて展開を拡大する商機だと考えている。

 当社の催事販売の顧客の平均単価は20万円前後だ。フランスベッドのブランド名が信頼獲得につながっている。当社のベッドのマットレスに採用している独自のスプリング技術などを、社員が丁寧に説明している。中高年でベッドやソファを買い替えたいという層の需要を徐々に獲得していると考えている。

 ─催事販売部門の課題はどういったところか。

 催事やショールームには、催事案内のウェブサイトで、無料のクーポンを配布したりして集客している。
 ただ、こうしたクーポンを利用する新規顧客については、せっかくインテリアを購入していただいても、その後の購入につながるケースがほとんどないという傾向がある。接点のあった顧客の情報を管理し、その後のフォローにつなげていく必要がある。
 商材のバリエーションについても考える必要がある。かつては宝飾品やバッグなどをイベントで販売することもあった。販売する商品をインテリアに限定するのではなく、ショールームに来店した顧客にヒットする商材を見つけ、展開していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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