【〈物流新サービス〉タウンズポスト 飯田剛也代表取締役社長】DMとセットで配送コストを削減

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 DM発送代行大手のタウンズポスト(本社福岡県、飯田剛也社長、(電)092—714—1410)はこのほど、通販会社の商品発送代行を本格的に開始した。埼玉の老舗倉庫会社と提携し、低価格で商品を発送できる体制を整えた。DM発送と合わせてトータルでコスト削減を提案することも可能だという。飯田社長は、「DM発送は赤字でもいい。販促が増えれば注文が増え商品の発送で利益を取れる」とみている。

 ─商品の配送コストを削減できる新サービスとは。
 埼玉にある老舗倉庫会社と提携することで、全国的にも安い宅配運賃を提案できるようになった。全国的に60サイズであれば平均すると550〜700円の料金。月間30万〜100万個を発送している大手であれば、1個当たり400円台後半の料金で発送しているかもしれない。当社もその水準の料金を提案できる。
 通販会社には荷物の診断サービスを無料で提供する。秘密保持契約を結び、現在の荷物やDMの出荷状況を教えていただき、コスト削減の提案していきたい。
 ─DMや商品の発送をセットで依頼するメリットは。
 提案先によって異なるが、DMと商品の発送を任せていただくことで、トータルでのコスト削減が可能だ。例えばDMの発送は赤字レベルの料金で受け、販促を増やしていただき、商品の発送件数を伸ばしましょうという提案もできる。グロスでお客さまの送料にアプローチするという発想だ。
 ─DMや商品の発送を単体で委託することも可能か。
 もちろん可能だ。商品の配送運賃は自社の方が安いからDMだけ任せたいという会社もあるだろう。九州の通販会社に倉庫自体を埼玉に移して、人件費や場所代は上がるが、それ以上に送料を削減して、全体的にコストを減らしましょうという提案もしている。
 送料の上昇も問題だが、一番の問題は総量規制。商品が売れても送れないという事態が生じている。荷物を逃がす場所として当社を活用していただくこともできる。
 ─商品の発送代行を本格化した理由は。
 当社はDM発送のほかに切手と証紙の販売事業も手掛けている。先払いで大量に買い付けることができるから事業が成立している。提携した倉庫会社の物流ノウハウに、当社のファイナンス能力を掛け合わせることでウィンウィンの関係が築けると考えた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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