【適正・補正下着の20年成長戦略】 〈インタビュー〉サニーライフジャパン 目々澤峻社長/30年以上愛され続ける「消費者目線」

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 美顔器や補整下着など、美容関連商品を販売するサニーライフジャパン(本社神奈川県、目々澤峻社長、(電)045―905―5431)は、全国に約200社以上ある販売代理店に補整下着「エレモア」シリーズを卸売りしている。機能性、適正な価格、アフターサービスを徹底しているのが特徴だ。30年以上にわたり愛され続けているヒットの秘訣を目々澤社長に聞いた。

■消費者目線の手厚いケア

 ─20年3月期の売り上げ見込みは。
 補整下着は、前期比の2倍近い売り上げを見込んでいる。19年はOEMの受注が拡大できたことが要因だ。卸先も拡大している。商品の価格は、当社独自の手厚いアフターサービスを加味した上で、良心的かつ適切な価格に設定している。消費者も納得して買ってくれていると思う。機能性などの商品力はもちろん、消費者目線に立ったサービスの充実が当社の持ち味だ。
 ─サービスの具体的な内容は。
 ほつれや穴の補修にとどまらず、スリムな体型になったときはサイズを詰めることにも対応している。他のメーカーでは請け負っていないことがほとんどだ。当社が適正価格での販売にこだわっているのは、消費者にとって補整下着は安い買い物ではないからだ。スリムになったとき、「着られない」とあきらめてしまうのではなく、当社のサービスにより体型にきちんと合わせてあげることでリピーターになる人も多い。愛用者は、気に入っているからこそ「サイズ調整してでも使い続けたい」という気持ちになる。そこに応えたいと思っている。既存商品のラインアップでは対応していない体型の消費者には、特注仕様にも対応する。他のメーカーでは対応できていないことが多いので喜ばれている。体型がふくよかになるたびに作り直すなど、親子2代にわたって「エレモア」を愛用し続けている消費者もいる。


■適正サイズ徹底の教育

 ─代理店への教育はどのように行っているか。
 顧客がサイズの合わない下着を購入してしまわないよう、販売員を教育している。間違ったサイズを消費者が購入してしまった場合、下着は一度身に着けてしまうと新品として売れないからだ。消費者に対してきちんとした試着の仕方を教えているかどうか、顧客のサイズを測るときに適切な測り方をしているかどうかを確認している。他メーカーとの差別化や、「エレモア」のこれまでの変遷といったブランディングも教育している。
 ─20年の見通しを教えてほしい。
 4月から一部商品の価格を値上げする。人件費の高騰などが理由だ。それに先駆けて1月から、特注で制作する場合の料金も値上げに踏み切る。 「エレモア」を発売してから現在まで約30年間、価格は維持し続けてきた。値上げはやむを得ない判断だ。サービスは現行通り維持していく。消費者からは、フィット感や疲れにくさを感じて喜んでもらうことが多い。今後も消費者目線の商品やサービスを展開していく。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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