〈ＥＣモール〉　大型化するセール企画／ヤフーはＰａｙＰａｙで新規狙う

　ＥＣモール各社は年数回、大型セールを実施し、顧客の利用促進につなげている。年々、規模を増すだけでなく、モール独自の施策で差別化を図っている。ヤフーは１年で最も大規模なセールである「いい買い物の日」キャンペーンを「超ＰａｙＰａｙ祭」に刷新し、新たな顧客獲得につなげようとしている。「Ｑｏｏ１０（キューテン）」は過去最高の流通額を記録した９月のセール実績をもとに、年末のセールもさらなる規模拡大を狙う。
　ヤフーはソフトバンクやＰａｙＰａｙとともに１０月１７日～１１月１５日の約１カ月間、「超ＰａｙＰａｙ祭」を展開する。中国で１１月１１日に実施される大規模セール「独身の日」に倣い、同時期に他社も巻き込み「いい買い物の日」キャンペーンを展開していた。だが、今回からＰａｙＰａｙを中心としたキャンペーンに刷新する。
　ＰａｙＰａｙで過去に話題を集めた「１００億円あげちゃうキャンペーンに」のように、１０月１７日の初日には、抽選で買い物額の全額分をポイント還元する企画を実施する。全額分還元は１等当選者のみだが、２等には１０％分、３等にも２％分のポイントを還元する。これはリアル店舗だけでなく、「ヤフーショッピング」などＥＣサイトも対象となる。
　ＰａｙＰａｙの加盟店は実店舗およびＥＣでも拡大しており、オンラインとオフラインで一斉にキャンペーンを展開することで、複数店舗のクロスユースを狙う。
　ヤフーでも期間中、「ＰａｙＰａｙモール」や「ヤフーショッピング」などでポイント（「ＰａｙＰａｙボーナスライト」）を通常時よりも多く付与するキャンペーンを実施する。リアルから顧客が流入することを期待し、多くの店舗が参加する見込みだ。


■アプリＤＬが武器に

　ＥＣモール「Ｑｏｏ１０」を運営するｅＢａｙ　Ｊａｐａｎ合同会社（イーベイジャパン、本社東京都、ヘンリー・チュン代表）は９月１０日、年に１度のイベント「Ｑｏｏ１０ＤＡＹ」を開催し、１日の流通額における最高記録を更新した。

（続きは、「日本流通産業新聞」９月２４日号で）