龍泉堂〈「アフリカマンゴノキエキス」〉/日本人で新臨床実施/「エラグ酸」新SRで受理実績も

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 健康食品原料の開発・輸出入・販売などを行う龍泉堂(本社東京都、塩島由晃社長、(電)03―3985―8346)はこのほど、アフリカマンゴノキエキスにも含まれている「エラグ酸」について、日本人健常者を被験者とする新たな臨床試験を実施したことを明らかにした。同試験では、「体重」「体脂肪」「内臓脂肪」「BMI」「血中中性脂肪」「ウエスト周囲径」などに対する機能性が確認されたという。臨床試験結果をまとめた論文は査読のある学術誌に掲載されている。同社ではアフリカマンゴノキエキスに含まれる「エラグ酸」について新たなSR(研究レビュー)をすでに作成しており、9月14日までに、新SRによる届け出受理実績が2件生まれている。
 新たな臨床試験を実施したことは、9月9日に開催した、同社の学術セミナーで、塩島社長が明らかにした。
 実施したのは、日本人の肥満気味の健常成人男女32人を被験者とした無作為抽出二重盲検プラセボ対照試験。被験者には、1日3ミリグラムのエラグ酸もしくはプラセボを、12週間摂取させた。
 その結果、主要アウトカム(評価項目)として設定していた「体脂肪率」「血中中性脂肪」の両方について、摂取前比・プラセボ群比で有意に減少することが確認された。
 副次アウトカムとして設定していた「体重」「BMI」「ウエスト周囲径」「内臓脂肪面積」の4項目についても、摂取前比・プラセボ群比で有意な減少が確認された。
 研究成果は、査読のある学術誌「ファンクショナル・フーズ・イン・ヘルス&ディジーズ」に、すでに掲載されている。
 これを受け同社では、アフリカマンゴノキエキスについて、「エラグ酸」を機能性関与成分とする、新たなSRを作成した。採用文献は、新論文と、カメルーン人を対象にした臨床試験の論文の計2報。同社では「本品にはエラグ酸が含まれています。エラグ酸は肥満気味の方の体重、体脂肪、血中中性脂肪、内臓脂肪、ウエスト周囲径の減少をサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています。肥満気味の方、BMI値が高めの方に適した商品です」という届け出表示例を提示している。
 9月2日には、アフリカマンゴノキエキス配合の機能性表示食品について、新SRに基づく届け出の受理実績も生まれた。
 消費者庁に受理されたのはディーエイチシー(DHC)の機能性表示食品「ウエスト気になるb」の届け出。機能性関与成分は「エラグ酸」で、「エラグ酸は肥満気味の方の体脂肪、血中中性脂肪、体重、ウエスト周囲径の減少をサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています」と機能性を表示している。
 9月11日には、新日本製薬の機能性表示食品「Wの健康青汁a」の届け出も受理されている。
 龍泉堂では「エラグ酸は、機能性・安全性が確認された成分。国内の臨床試験を実施したことにより、2報の臨床論文を採用したSRで、より確固たる根拠に基づき機能性表示を行っていただけるようになった」(塩島社長)と話している。
 同社では、アフリカマンゴノキエキスを配合する企業に対して、新SRの提供など、届け出受理に向けたサポートを実施していく考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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