ニトリホールディングス 20年3―5月期/通販売上高40%増/EC躍進でコロナ禍を打破

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 ニトリホールディングス(HD)が6月25日に発表した20年3―5月期(第1四半期)における通販売上高は、前年同期比40.9%増の168億円だった。コロナ禍で、店舗運営に逆風が吹いた中、自社ECを中心とした通販利用への誘導が奏功し、通販売上高が大幅な増収となった。
 国外を含んだ店舗売上高が同1.1%増の1508億円だったのに対し、自社ECサイト「ニトリネット」などの通販事業が躍進。全体に占める通販売上高の割合は、同2.5ポイント増の9.7%と大幅に増加した。
 第1四半期は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令を受け、最大110店舗が臨時休業や営業時間短縮の措置を取る事態に見舞われた。
 こうした逆風の中、営業を継続した店舗や、通販事業が売り上げをカバーした。店舗におけるECサイトへの積極的な誘導効果もあり、通販売上高が前年同時期の2倍以上を記録した週もあった。
 19年夏に行ったECサイト刷新による機能面の向上など、ECサイト上での大量注文に対応できる体制を整備していたことも伸長の要因としている。
 実店舗などを含む、連結売上高は前年同期比3.9%増の1737億8000万円。営業利益は同22.3%増の372億1600万円、経常利益は同21.6%増の371億1600万円、四半期純利益は同25.4%増の255億1900万円だった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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