アウラインターナショナル/事業開始9カ月で66億円に/初年度80億円に上方修正

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右近雅也社長

右近雅也社長

 ヒト幹細胞培養液のスキンケアシリーズ「アクアージュ」をネットワークビジネス(NB)で展開するアウラインターナショナル(本社福岡県、右近雅也社長)は、19年7月のグランドオープンから20年3月までの9カ月間で会員数が約5万人、売上高66億円に到達した。3月の売り上げだけで20億円に達しており、6月末までに80億円を見込む。
 NB開始当初は、グランドオープン1周年となる今年6月末までに年商60億円を計画していた。計画を大きく上回る売り上げになったのは、今年3月末まで実施した、海外ECの売り上げの一部を、一定条件をクリアした会員に還元する「海外越境ボーナスキャンペーン」で組織が活性化したため、当初目標を3カ月前倒しで達成できたという。同社の決算期である20年4月期(19年5月―20年4月)の売上高は70億円となる見通しだ。
 新型コロナウイルスの影響で3月上旬から本社主催のセミナーやサロンでのミーティングを中止している。こうした状況で達成できた理由について右近社長は、「これまで仕掛けてきた戦略に対する期待が結果として数字に表れた」と話す。
 具体的には、ビューティーコンテスト「2020ミス(ミセス)・アース・ジャパン」の運営に参画。地方大会のオフィシャルスポンサーとなり、21都道府県で開催する地方大会の権利を得た。この地方大会で優勝した会員を、同社が展開する「アンテナショップ」のモデルに起用することでモチベーションにつなげている。
 オンラインを利用したイベントやセミナーなどにも注力。3月から、本社主催のセミナーをオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」に切り替えたほか、4月8日には「公式ユーチューブチャンネル」を開設。会員をフォローするツールとして立ち上げた。
 7月からは、EC(ネット通販)にも乗り出す。自社の公式ECサイトを開設するほか、楽天市場、ヤフーショッピングに出店する。
 こうしたECサイトを会員がPRし、その紹介を経由して製品購入に結び付いた場合は、紹介した会員に売り上げの一部を還元する。今後は、「ミスコンテスト」でファイナリストにまで勝ち残った会員がライブコマースを行うなど活躍の場を広げる。
 開業から半年間で自社のカスタマー対応(コールセンター)も拡充した。緊急事態宣言が出て以降は、社員50人のうち40人をリモートワークに切り替えた。そのうち、20人がコールセンター業務を担っており、IP電話に切り替えて自宅で対応できるようにしている。増員により受電率は8~9割に引き上げている。
 今年7月に予定していたコンベンションを10月27日に延期して名古屋市内で開催することを発表。同時に9月末までのキャンペーンを開始し、6月末までの売上高80億円達成を視野に入れる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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