ファンケル/池森会長、引退時期を延期/「成長軌道にめどを付ける」

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会見に応じるファンケルの池森賢二会長

会見に応じるファンケルの池森賢二会長

 今期中の引退を公言していたファンケルの創業者である池森賢二会長は5月11日、引退時期を延期することを明らかにした。同日発表した中期経営計画(中計)では、戦略的な広告投資による売り上げ拡大の方針を掲げている。方針通り「成長軌道にめどが付いたところで引退する」と表明した。
 同日会見した池森会長は13年の経営復帰以降、「構造改革を実行し、懸念事項を払拭(ふっしょく)してきた」と強調。具体的には赤字部門の解消や顧客視点の徹底、持ち株会社体制への移行、流通分野への積極的な進出などを挙げた。
 しかし、「懸念事項の払拭に2年かかってしまったのは反省点」と述べた。中計では「スピードを持って売り上げを拡大する」方針だが、アドバルーンを打ち上げた以上、「ここで逃げ出すのはずるいし、社員もそれを希望していない」と説明。「アドバルーンが軌道に乗るめどが付いてから引退する」との考えを明らかにした。
 池森氏は05年、名誉会長に就任後、経営の一線から退いていた。しかし、経営体制を強化するため13年1月、執行役員として経営に復帰した。復帰当時池森氏は「3年で引退する」と公言していた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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