【第7回通販実施企業当期純利益ランキング】 59社合計は1220億円/企業間の収益格差が鮮明に

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第7回 通販実施企業 当期純利益ランキング

第7回 通販実施企業 当期純利益ランキング

日本流通産業新聞は4月、通販実施企業を対象とした「第7回通販実施企業 当期純利益ランキング」調査を行った。純利益が判明した59社の合計額は1220億5138万円。08年に純利益ランキング調査を開始以来、初めて合計額が1000億円を上回った。前回調査と比較可能な42社の合計額は877億2091万円で、前回調査と比べ4・2%減、金額では38億7876万円の減少となっている。収益確保が厳しくなる中、上位の中には2桁成長の企業もみられ、企業間における収益性の格差が鮮明になりつつある。トップはジュピターショップチャンネルで、ベネッセコーポレーションを押さえ初の首位となった。

〈ショップチャンネルが初の首位〉

 ジュピターショップチャンネルの14年3月期、当期純利益は139億5600万円で、前期比10・8%増だった。売上高は同4・4%増の1327億5400万円となり、売上高当期純利益率は10・5%で同0・6ポイント向上した。
 同社によると増益要因は「商品力・番組力・オペレーション力の強化による成果」(マーケティング部コーポレートコミュニケーショングループ)としている。売上総利益率が同0・5ポイント改善の50・0%となったほか、売上高販管費率は同0・4ポイント改善の33・1%になったことなどが影響したようだ。
 純利益ランキング調査を開始以来、トップの座に君臨していたベネッセコーポレーションは2位だった。主力となる通信教育「進研ゼミ」の在籍数が減少し、売上高が前期比2・2%減少したことが影響した。
 3位にはファンケルが返り咲いた。前回調査では不採算部門の整理に伴う赤字決算でランキングから外れたが、14年3月期はほぼ整理が終了。さらに「消費増税前の駆け込みが予想を上回った」(IR・広報グループ)ことも増益要因だった。
 ベスト10にはこのほか、オルビスや山田養蜂場本社、サントリーウエルネス、ディーエイチシー(DHC)といった化粧品・健康食品を主力とする企業が入っている。
 前回は調査時期が早かった影響でオルビスとサントリーウエルネスはランキング外となっていた。 オルビスは昨春発売した「オルビスユー」が好調に推移するなど、増収ならびに売上総利益率の改善が寄与。14年12月期の売上総利益率は前期比1・3ポイント改善の77・3%だった。

(続きは本紙4月30日・5月7日合併号号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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