消費者庁/痩身効果に根拠なし/通販事業者3社に措置命令

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 消費者庁は11月29日、体に貼るだけでダイエット効果があるというシート「ダイエットパッチ」の販売を行っていた通販事業者3社に対し、景品表示法違反に基づく措置命令を行った。3社は該当商品を体に貼るだけで、短期間に著しい痩身効果が得られるかのような広告表示を行っていた。3社は消費者庁に対し裏付けとなる資料を提出したが、いずれも合理的な根拠として認められないと判断した。
 措置命令を受けたのは、シンビジャパン(本社東京都、沈載哲社長)、ユニッシュ(本社大阪府、中西博文社長)、tattva(タットワ、本社東京都、高瀬大輔社長)の3社で、「ロロチェンジ」「カーブシート」「スリムデトパッチ」と称する各ダイエットパッチを販売していた。3社ともに該当ページを削除し、販売を休止している。
 消費者庁はタットワに対しては有利誤認の指摘も行った。販売していたスリムデトパッチにおいて、自社ECサイト上で「5袋+1袋プレゼント(72日分) 通常価格99000円↓特別価格19800円」などと商品価格を表示。しかし、掲載した通常価格は販売実績がない価格だった。
 タットワは5月に消費者庁から指摘を受け、該当商品の販売を停止。外部弁護士に委託し社内調査を行った。9月27日には社告を掲載した。
 シンビジャパンは、「資料として韓国の病院での結果などを提出したが、日本の専門家が内容をチェックしたところ認められなかった。再発防止に向け、新しく体制を立て直していく」(営業部)としている。
 ユニッシュは「今回の措置命令を厳粛に受け止めている。今後はコンサルタントも交えながら、各部署での情報共有を密に行っていく方針」(総合企画部)だと言う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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