龍泉堂〈「第2回学術セミナー」開催〉/「コグニアップ」の最新臨床結果を発表

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塩島社長が最新の臨床試験の結果を報告

塩島社長が最新の臨床試験の結果を報告

 健康食品原料の開発・輸出入・販売などを行う龍泉堂(本社東京都、(電)03―3985―8346)は9月6日、「第2回学術セミナー」を都内のステーションコンファレンス池袋で開催、脳機能改善素材「CogniUp(コグニアップ)」について行った、最新の臨床試験の結果を塩島社長が報告した。日本人の健常な中高年男女35人を対象にした、12週間の無作為化抽出二重盲検プラセボ対照試験の結果、認知力、記憶力、注意力などを高める働きが確認されたという。
 同イベントのテーマは「超高齢社会」。冒頭、塩島社長があいさつし「第2回目を迎えられたことに感謝している。業界の交流・発展の場としても活用していただければ」などと話した。
 基調講演は、桜美林大学大学院の老年学研究科老年学専攻教授で老年学総合研究所所長を務める鈴木隆雄氏が行った。鈴木氏は、フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉減弱症)に対する対策を行うことの有用性を説いた。運動や、タンパク質など食品の摂取がフレイル対策には有効であると説明した。
 続いて登壇した塩島社長は、トウゲシバエキス末「コグニアップ」の有用性について講演。最新臨床試験結果について報告した。試験の結果、コグニアップ1日10ミリグラム(ヒューペルジンAとして1日100マイクログラム)を12週間摂取することにより(1)摂取前比で脳の認知機能に関わる部位における糖代謝を有意に増加させる(2)とくに、空間的注意・認知(視覚)、言語記憶(聴覚)、体性感覚などの認知機能に関わる部位である頭頂側頭連合野の上頭頂小葉および下頭頂小葉において、プラセボ群比で有意に改善する(3)認知力、記憶力、注意力が高まり、とくに総合記憶力および言語記憶力においては、プラセボ群比で有意に改善する(4)血中アミロイドβ40、同β42を摂取前比で有意に減少させる─といった結果が得られることが分かったという。12週間摂取において有害事象や多覚症状は確認されず、安全性にも問題のないことも確認されたとしている。
 塩島社長は、その他、複数のヒト臨床試験でも、同素材の脳機能、認知機能、記憶・学習能力に対する有用性が示されていることも説明した。
 同社の代表素材である非変性II型コラーゲン「UC―II(ユーシーツー)」に関する講演は、同社開発室の高橋潤氏が行った。
 体内のII型コラーゲンとほぼ同じ構造を維持しているのが非変性II型コラーゲンだと説明。臨床試験の結果、変形性関節症の評価に用いられる「WOMACスコア」、関節炎の諸症状の評価などに用いられる「VASスコア」、疼痛と関節の総合指標である「Lequesne’s functional index」のいずれにおいても、有意な改善が確認されていることや、三つのWOMACサブスケールのすべてで有意な改善がみられたことを報告した。
 UC―IIの特徴として(1)機能性表示食品として30件以上の受理実績がある(2)非変性II型コラーゲンを25%以上含有している(3)1日の有効摂取目安量が40ミリグラム(非変性II型コラーゲンとして10ミリグラム)と少量である(4)変形性関節症と関節リウマチの両方に有効─といった点を紹介した。
 タマネギ・カボチャ濃縮エキス「Optain(オプテイン)120」についての講演は同社開発室の菊地将之氏が担当。高血圧症・糖尿病患者を対象にした16週間のヒト臨床試験で、血圧・血糖値の改善効果が確認されていることなどを説明。日米で特許を取得していることも紹介した。
 同会の終了後には、懇親会も開催。多数の業界関係者が交流を深めた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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