〈製本、封入、発送まで一貫体制でコスト削減〉OBB カタログ通販企業に積極提案

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 通販カタログの製本、印字、封入、発送業務を手掛けるオービービー(OBB、本社京都府、小川浩社長)は、大手通販のカタログの製本業務を主力に、カタログ通販企業の支援を強化している。自社工場を持つ強みを生かして、カタログの製本から封入、発送まで一貫体制で行うことで大幅なコスト削減を実現している。
 OBBでは、15年に埼玉県深谷市に製本と封入を担う新工場を建設。西日本だけではなく、東日本の通販企業の取引先を広げることで業容を拡大している。
 「選択丁合システム」を活用することで、カタログの一貫生産の流れの中で地域別にカタログの種類を変えたい場合やライフスタイルに合わせた媒体の封入が可能となる。余分なカタログ印刷を抑制するほか、一貫体制により、短納期で低コストを実現し、最大60セットの丁合が可能だという。
 通販会社がカタログを発行する際に二つのパターンがあるといわれる。通販会社が印刷と製本、封入を分けて発注する「分離発注」と、印刷会社が印刷したのち、製本、封入会社を通販会社が指名する「指名発注」だ。OBBでは現在、後者の指名発注が多いという。
 印刷会社に製本や封入会社を指定しないケースでは、中間マージンが発生するため、通販会社にとって大きな負担になることもある。ある大手通販会社では、年間数億円規模で必要のない費用が発生しているケースもあったという。印刷物を製本会社から封入会社に運送する際の費用についても、「製本と封入を一体で実施している企業は当社しかない」(同社)と自信を示す。
 セキュリティー対策として、プライバシーマークを取得し、本社の各部門への入り口には内部を識別する静脈認証システムを採用、工場へは指紋認証システムやカード認証を導入するなど万全を期している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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