メルカリ 19年6月期/AIで利便性高める/国内流通額は4902億円

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決算内容を説明する小泉文明取締役社長兼COO(写真左)と山田進太郎代表取締役会長兼CEO

決算内容を説明する小泉文明取締役社長兼COO(写真左)と山田進太郎代表取締役会長兼CEO

 フリマアプリ「メルカリ」事業を手掛けるメルカリの19年6月期の国内流通総額は、前期比41.3%増の4902億円だった。マンスリーアクティブユーザー(MAU)数は同26.2%増の1357万人。国内流通総額は、「メルカリカウル」「メルカリメゾンズ」「CARTUNE」経由の売り上げも含む。商品検索にかかる工数の削減など利便性を向上させるため、AIを用いた機能を充実させた。
 スマホのカメラで商品バーコードを読み取るだけで、商品の詳細情報を提示する「バーコード出品」対応の商品項目を拡大。AIを活用して商品画像を読み取ることで、メルカリ内での類似出品商品を表示する機能強化も行っている。
 決算説明会の席上では「技術力は差別化を図る要素」(小泉文明取締役社長兼COO)と説明。商品画像をAIが判断し、売れやすい価格なのかを提示する価格サジェスト機能も実装した。ユーザーにとって商品が売れた経験はメルカリをリピートして利用する動機付けにもつながる。
 同期の連結売上高は、前期比44.5%増の516億8300万円。営業損失は121億4900万円だった。「メルカリは短期的に収益性を高めるのではなく、中長期的な成長を目指している。そのため、人・テクノロジー・海外事業に積極的に投資をしている」(山田進太郎代表取締役会長兼CEO)と説明した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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