日本メナード化粧品/微細構造の解析可能に/コラーゲン生体に近いままで

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 日本メナード化粧品は6月26日、皮膚組織に存在するコラーゲンの微細な構造を解析する新技術を開発した、と発表した。解析に当たって、従来行っていた前処理を施す必要がないのが特徴。生体に近い状態でのコラーゲン解析が可能になった。加齢によるコラーゲンの質的変化を数値化して老化状態を把握することもできるようになる。
 コラーゲンは肌の真皮の70%を占めることから、肌の弾力や老化に伴うシワなどに大きく関わっている。これまで、加齢に伴うコラーゲンの減少など、量的な変化の研究は進んでいたが、立体構造など、質的な変化を解析する技術は十分でなかった。
 可視光線や紫外線、X線など、さまざまな波長の光(電磁波)を含む「シンクロトロン光」によるX線散乱測定技術を応用することで、今回の解析に至った。従来は、前処理としてコラーゲンを乾燥させたり、化学薬品を用いる必要があったため、コラーゲン構造に変化が生じてしまうという問題点があったという。
 同社では、コラーゲンの研究を30年以上続けている。今回の研究成果は、6月末に開催された第44回日本香粧品学会で発表をした。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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