【訪販企業の人材戦略】 〈メッドコミュニケーションズ〉アポなし訪問で新人研修

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休眠顧客に対するアポなし訪問営業で、新入社員は営業マンとしてのメンタルなどを学んでいく

休眠顧客に対するアポなし訪問営業で、新入社員は営業マンとしてのメンタルなどを学んでいく

 リフォーム訪販のメッドコミュニケーションズ(本社東京都、佐々木洋寧社長)は19年4月に新卒で入社した社員の研修として、休眠顧客に対するアポなしの訪問営業を行っている。新入社員はアポなし営業の中で、営業マンとしてのメンタルや、顧客とのコミュニケーションの取り方などを学ぶという。研修は8月3日までの期間限定だが、1日に10件の再訪問のアポイントを獲得するなど、一定の成果も出ているという。


■アポ電に警戒する顧客

 新人研修のアポなし訪問は5月末から実施している。新入社員32人は、東京・神奈川・埼玉の約2万5000件の顧客宅を訪問。住宅の点検やアフターメンテンナンスに関するチラシを配布したりする。
 同社では基本的に、訪問前に電話でアポイントを取ることが多いが、詐欺被害などを背景に、近年は、電話がつながらないことが増えているのだという。「知らない番号からの電話は出ないようにしている」といった消費者が多いのだとしている。こうした背景があるため同社では、3年以上連絡が取れない顧客に対して、新入社員に、アポなしの訪問営業を行ってもらっているのだという。


■自転車でタブレット片手に

 新入社員は、顧客の住宅情報が入力されている地図アプリがインストールされたタブレットを持ち、指定エリアを自転車で回る。昼休憩を取りつつ午前9時から午後4時まで訪問営業を行う。多い日で1日30件を回る社員もいるのだという。
 訪問営業の研修の目的は、新入社員のコミュニケーション能力や、営業マンとしてのメンタルを磨くことにあるとしている。飛び込み営業を行うことによって、「同期の仲間がどのように提案を行っているのか」にも関心を持つようになる。「インターホンから玄関先まで出てきてもらうにはどうしたらいいのか」など、自分に合った方法を工夫しながら考える力が身につくのだという。
 メッドコミュニケーションズでは、こうした社員教育と、顧客との関係性の構築の両方を実現するサービス提供を続けていくとしている。

新入社員は顧客の住宅情報が入力されたタブレットを持ち、指定エリアを自転車で回る

新入社員は顧客の住宅情報が入力されたタブレットを持ち、指定エリアを自転車で回る

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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