アスクル 19年5月期/通販売上は7.9%増/BtoC事業が2桁増収

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 アスクルの19年5月期における通販事業の売上高は、前期比7.9%増の3810億9300万円だった。BtoB事業は堅調に成長しており、BtoC事業はチャームの買収もあり2桁増収となった。販管費は増加したものの、物流センターの生産性向上などが寄与し、通販事業の営業利益は増加した。
 BtoB事業の売上高は同4.4%増の3158億1400万円だった。SEOやネット広告を強化し、新規顧客が増加。ビッグデータやAI(人工知能)を活用し、ECサイトの検索機能を強化したり、画像検索機能を追加したりしたことで利便性が向上。既存顧客の購入点数・単価ともに増加した。
 BtoC事業の「LOHACO(ロハコ)」の売上高は、同23.1%増の513億9500万円だった。前期に子会社化したチャームの売り上げが増収に寄与した。
 一方、配送運賃の値上げを吸収するため、独自価値商品数の拡大や化粧品、健康食品などの戦略カテゴリーの強化、広告収入の拡大に注力している。配送原価低減策を実行し、送料無料ラインを改定したことで売上高配送運賃比率が低減し、損益は改善傾向にあるという。
 通販事業の営業利益は同32.3%増の50億2500万円となった。販管費は同6.8%増の854億7400万円となった。配送運賃の大幅な増加、関西の物流センター新設にかかる固定費の増加などが影響した。ただ、物流センターにおける労働生産性が改善、売上高の増加もあり、売上高販管費比率は前期比で改善した。

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