通販大手のベルーナ傘下で、呉服販売のさが美グループホールディングス(さが美GHD、本社神奈川県、西脇秀雄社長)は5月29日、横浜市内で「さが美グループ会」を開催、19年3月期の業績が減収増益になったことを明らかにした。
さが美GHDは昨年、ベルーナ傘下に入り決算期を変更。19年3月期決算は、13カ月決算(18年3月―19年3月期)で売上高は133億4000万円、営業利益は3億1000万円を計上した。
西脇社長は当期の経営方針として掲げた「店舗を中心とした安定した収益基盤の確立」について振り返り、引き継ぎ取り組んでいくことを表明した。特に、和装文化の普及を掲げ、着付け教室を行う「さが美文化学苑」を積極的に生かしていく考えを示した。
経費を見直して本部管理費を前期比19.3%減に、営業経費は同6%減と、効率化を進めた。
新規顧客の獲得の場として期待された店舗の活用については、総顧客数が前期比5%減と成果は出なかった。引き続き、現状客との距離を縮めることで新規顧客との接点を広げる。
店舗内の催事企画では、2~4日間開催する計25の新企画を実施し4億円を売り上げた。約8年ぶりとなる店舗改装を12店に実施。店舗が活性化したことに伴い、改装後に45%増収という成果につなげた。
20年3月期は売上高は157億7000万円、営業利益は3億2000万円を見込む。
人材面では、新卒採用に加え、営業社員の接客、話法、商品知識のスキルを向上させてファン作りを進める。
商品力の強化では商品企画を取引先の協力を得ながら進めていく。西脇社長は「活力復活の年にしたい」と意気込みを話した。
グループ会社で、東京ますいわ屋の鈴木英太郎社長は、19年3月期売上高は前期比2%減、営業利益は同24%増となったことを報告。20年3月期の方針として、成長に向けた土台作りとすることを発表。活力ある人材を育てるために、社員が当事者意識を持つことに加え、経営理念をはじめとする価値観の共有、優良店舗の成功モデルの共有化を進めるために店長勉強会を行う計画だ。
さが美グループホールディングス/19年3月期、2桁減収に/20年3月期、157億円を計画
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