ワタミ/19年3月期、減収増益に/販売員を350人増やす計画

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 ワタミの19年3月期における宅食事業は、調理済み弁当の食数が増加したものの、西日本豪雨や台風などの影響や、低価格商品に人気が集まって、顧客単価が低下したため、売上高は前期比3.4%減の367億1800万円、営業利益は同8.4%増の21億5000万円になった。
 18年1月に全国販売した税込490円の低価格弁当「まごころ手鞠」の販売が好調に推移した。調理済み商品の年間累計食数は前期比55万食増の6035万食となった。利用者の9割は新規や休眠顧客で、顧客の掘り起こしに成果を上げたという。
 販売員「まごころスタッフ」は、5年ぶりに増加に転じ、19年3月末で同61人増の7640人となった。新規稼働のまごころスタッフへの報酬制度を導入したことにより、契約単価が20%改善。ウェブからの応募者が増え平均年齢も若くなり、30~40代前半の子育て層の女性が増えたという。
 全国の製造供給体制を見直し、工場を1カ所減らして11工場体制に改めた。そのほか、他社と協業して物流センターを稼働させることで物流効率を改善。今後は、外食事業とも連携することで、より効率的な物流体制の構築を目指す。
 20年3月期における宅食事業の売上高は同横ばいの367億円、営業利益は同4%増の22億3000万円を見込む。食数の増加を図るため関東に11カ所、甲信越に2カ所、東海に4カ所、関西7カ所、中国に1カ所の計25カ所を増やす。
 営業所の新設に合わせて「まごころスタッフ」も350人増員を見込む。ウェブを中心に応募者への初期対応のスピードを高めるほか、仕事内容などの事前の説明を徹底させる。
 一定数の顧客を同社が事前に用意するか、もしくは一定の報酬(数万円)を固定の報酬にする制度を継続させ、離職防止につなげる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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