ダスキン 19年3月期/家庭訪販は2.9%減/下半期以降は回復基調に

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55周年キャンペーンのチラシで販売促進

55周年キャンペーンのチラシで販売促進

 ダスキンの19年3月期における訪販グループの売上高は、前期比0.4%減の1586億9900万円だった。家庭訪販事業は、「ロボットクリーナーSiRo」や主力のモップの売り上げが減少したことから同2.9%減だった。
 家庭向けダストコントロール商品では、「ロボットクリーナーSiRo」や台所用スポンジの売り上げが減少したことなどにより、前期を下回った。しかし、18年10月に新聞折り込みチラシを使った全国一斉の販売促進活動を実施したことにより、上半期(18年4―9月期)の減少幅に比べ下半期(18年10月―19年3月期)の収益は大きく改善したという。
 新商品の「イオン式芳香器ふわりら」、冷蔵庫用脱臭剤「冷蔵ぶぎょうシリーズ」の売り上げが堅調だったことに加えて、事業横断の割引クーポンチラシの配布やモップレンタル無料体験の創業55周年キャンペーン、サイバーモールへの出店など、顧客接点作りを強化した。
 その結果、「おそうじベーシック3」(フロアモップ「LaLa」、ハンディモップ「shushu」、「スタイルクリーナー」のセット商品)の売り上げは同2.5%増となり、「家庭用玄関マット」の売り上げも増加した。
 しかし、「床用モップ」は同3.9%減の106億7000万円、「ハンディモップ」は同4.0%減の38億4700万円と不振だった。
 今年3月には、就職や転勤など春の新生活の需要を見込んだ「新生活セット」を新たに発売した。
 役務サービスでは、「エアコンクリーニング」が同8.1%増だったものの、「家庭用空気清浄機」が同17.4%減、「家庭用フィルター」が同4.0%減だった。
 化粧品や健康食品を販売する「ヘルス&ビューティ(H&B)事業」の売上高は11.2%減だった。
 営業利益は、原価率の改善があったものの、減収に伴う粗利の減少に加え、ニーズが高まっている衛生管理分野への人員配置に伴う人件費が増えたほか、顧客接点強化を行うコンタクトセンターの機能強化に伴う経費増加により、前期に比べ5.6%増(7億9400万円)減少し134億600万円となった。
 20年3月期は、ディー・デュエット会員を増やすほか、既存顧客の解約防止活動、高度な衛生管理スキルを持つハイジーンマスターによる営業活動に注力する。また、ケアサービス事業の加盟店数増加を図ることで、訪販グループは増収増益を計画する。
 20年3月期における「訪販グループ」の業績予想は5月22日に公表する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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