〈訪販・宅配企業が取り組み強化〉 選手や著名人の知名度生かし販促/人材確保や営業支援の成果も

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サニックスはラグビーチーム「宗像サニックスブルース」を運営。地元の講演会に選手が参加

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 人材確保や消費者へのサービスや商品の認知を高めることを目的に、訪販企業や食品宅配企業が、スポーツ選手や著名人へのアプローチを強化している。食品宅配のシュガーレディ本社(本社東京都)は、自社の商品をスポーツ選手などに利用してもらい、ソーシャルネットワークサービス(SNS)で拡散してもらうことで、販売員の集客支援につなげる。サニックスは約20年前からプロラグビーチームを運営するなど、太陽光・オール電化の販売を手掛ける訪販企業の間では、プロスポーツチームや選手の活動支援に加え、テレビCMなどを手掛けることで、企業のイメージアップを図っている。新卒採用や販売員の後方支援にも生かしている。限られた広告宣伝費で人材確保や消費者との接点にどうやってつなげているのか。中堅訪販企業の取り組みを取材した。

■新規開拓で「SNS」に活路
 シュガーレディ本社は、サービスの知名度をアップすることを目的に、16年4月から、俳優の沢村一樹を起用したテレビCMを放送。これを皮切りにメディアによるプロモーションを展開してきた。テレビCMを春と秋に集中して放送することで、販売員の「シュガーレディ」が開催する無料試食会「シュガーパーティー」の集客につなげ、新規顧客の獲得を狙った。
 しかし、多額の予算を投下した広告戦略について、同社は「認知度は高まったが、明確な成果は得られなかったのではないか」(広報室)と分析している。
 そこで、シュガーレディ本社では45年以上に渡って、販売員組織から広がってきた口コミの強みを改めて見直すことにした。
 佐藤健社長は「食にこだわりを持つ人をメインターゲットに、現代の口コミとしてSNSを活用することで広めていきたい」と話し、SNSによる情報拡散に期待を寄せている。SNSを使い、販売員との接点を増やそうという狙いもある。
 SNS戦略の一環として、シュガーレディ本社がコンセプトに掲げたのは「健康や、安心安全な食に関心の高いアスリートを食で応援すること」。一人暮らしをしているスポーツ選手たちを食事面からサポートしている。まず、管理栄養士が選手たちと面談し、食生活、食の好み、アレルゲンを確認する。これを踏まえ、主力の「シュガーミート」や、冷凍食品など10品目前後を毎月送っている。選手たちには「気に入った商品があればSNSで発信してほしい」と依頼はするものの、投稿を強いたりはしていないという。

(続きは、「日本流通産業新聞」2月28日号で)

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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