ポーラ 18年12月期/営業益14%増で安定成長/シワ改善化粧品ブームは収束

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 ポーラの18年12月期の売上高は前期比4.3%増の1501億8300万円、営業利益は同14.0%増の325億7400万円だった。17年1月に発売したシワ改善の薬用化粧品のブームは収束したが、シワ改善化粧品で獲得した新規顧客が既存顧客として定着したことや、海外売上高が2倍以上伸長したことで、安定的な成長を記録した。
 ポーラ全体の、18年12月末時点の既存顧客数は、前年同期比で18%増になったとしている。ポーラは17年9月時点で既存顧客数を約30万人と発表していたことから、18年12月末時点の顧客数は35万人を超えたとみられる。
 各販売チャネル別の売り上げ伸長率を見ると、路面店サロンの「ポーラザビューティー(PB)」が前期比0.6%増、郊外型サロンの「エステイン」が同0.9%増、「従来型訪販」が同6.4%減となった。国内の訪販チャネルの伸長率は鈍化した。顧客単価も前年同期で5.0%減少している。
 一方、海外売り上げについては、香港・台湾・タイなどでシワ改善化粧品の展開を開始した結果、売り上げが急拡大。前年同期比で109.6%増の大幅成長となった。
 18年7—12月期は、インバウンド売り上げが減少した。中国国内でシワ改善化粧品の模倣品が出回ったり、美白健康食品に発がん性物質が含有されているといった虚偽のネガティブ情報がネット上に流れたりしたことが影響したという。18年夏から秋にかけて、国内で台風が頻発したことも、インバウンド来店者増加の足かせとなったとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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