〈機能性表示食品制度〉 次々に示される新情報/「緩和」「回復」表現も条件付きで可能に

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大阪大学森下竜一教授

ガイドラインが公表されず足踏み状態に陥っていた「機能性表示食品制度」の新情報が次々に開示された。消費者庁は2月19日、新制度の説明会を3月2日から開始すると発表した。さらに大阪商工会議所が2月23日に開催した「食品の新たな機能性表示制度セミナー」では、消費者庁の担当者が新制度についての説明を実施。「査読付き論文一本のシスレビでも届け出ができる可能性がある」ことなど、これまで不透明だった部分が徐々に明らかになってきた。1月14日に公表されたガイドラインの概要では「使用できない」とされていた「緩和」「回復」といった表現についても、一定の条件付きで可能とする考えを示した。

「3月はあくまで新制度の説明会」

 3月2日から順次、説明会が開催されることになったことを受け、「新制度の詳細を示すガイドラインが3月2日までに公表されるのではないか」という期待が業界内で高まっている。しかし、必ずしもそうとは言い切れないようだ。
 本紙記者が消費者庁に「3月2日から開催する新制度セミナーはガイドラインの説明会と言う認識でいいか」と問い合わせたところ、消費者庁では「そういうわけではない。あくまで新制度の説明会」(食品表示企画課)と回答。「セミナー開始前までにガイドラインは出るか」との問いには「断定的なことは申し上げられない」(同)と答えを濁した。
 さらに消費者庁が発表した新制度の説明会の案内文にも気掛かりな点がある。冒頭に「平成27年6月27日までに施行する食品表示基準及び新たな機能性表示制度に関する説明会」と記載されているのだ。この件について消費者庁では「新制度は『食品表示基準』の内閣府令がでないと開始できない。『食品表示基準』の施行期限は6月27日となっており、ここにずれ込む可能性もある。そのため、こういった表現をした」(同)と話す。依然としてガイドラインの公表時期は不透明と言えそうだ。


査読付き論文一報でもシスレビは可能

 2月23日に開催された大阪のセミナーでは、消費者庁食品表示企画課の塩澤信良食品表示調査官が登壇。1月14日の規制改革会議の会合で公表された「ガイドライン案」について説明するとともに、質問に答えた。これまで不明瞭だった制度の一端が明らかになった。
 素材に関連する文献を収集、調査し機能性のエビデンスを確かめる「システマティックレビュー(シスレビ)」についても言及。「シスレビを行う際、査読付き論文が一報しかなかった場合、新制度の利用は不可能か」との問いに対し「不可能とは言い切れない。シスレビに要する論文数等はガイドラインでも示さない。各企業の判断に委ねる」(塩澤氏)と回答した。
 「シスレビの内容の更新は必要か」との質問には「消費者庁側から更新の要求は行わないが、企業の判断のもと定期的に更新をしてもらいたい」(同)とした。
(続きは本紙2月26日号で)

森下仁丹駒村純一社長(写真右)と塩澤信良氏(写真左)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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